VIDEO魅力を紐解く動画
FEATUREおすすめポイント
暮らしの中心に、美しい名作を。
モダンデザインを象徴する「バブルランプ」
照明は、私たちの暮らしのなかで、思っている以上に大きな役割を果たしています。
ふと目を向けた先にある照明のかたちや、そこから広がる光の質感が、お部屋の居心地を大きく左右するのです。
なかでも、天井から吊るすペンダントライトは、視界に入りやすい高さに位置する存在。「フォーカルポイント(お部屋の中で自然と視線が向かう場所)」として大きな役割を担っています。
だからこそ、照明には、少しだけ「いいもの」を選びたくなります。目にする機会が多いからこそ、本当に気に入った一灯を迎えたくなる。
そんなとき、私たちが心からおすすめしたいのが、ミッドセンチュリー期に生まれた名作照明「バブルランプ」です。
バブルランプは、1952年にアメリカのデザイナー、ジョージ・ネルソンが手がけたペンダントライト。
特徴的なのは、その製法です。細いスチールの骨組みに、特殊なプラスチックをスプレーで吹き付けて成形されたシェード。
半透明の繊維が光をふんわりと包み込み、まるで「空中に浮かぶ彫刻」のような存在感を放ちます。
ふわりと浮かぶような丸みのあるフォルムも印象的で、どこか近未来的でありながら、和紙のような繊細さも感じさせる。
その独特のバランスが、他の照明にはない魅力をつくり出しています。
さらに、バブルランプの魅力は、空間にさりげなくモダンなリズムを加えてくれることにあります。
ふわりと空間に浮かぶような佇まいは、インテリア全体を引き締めながらも、どこかやわらかく、軽やか。
たとえば、ヴィンテージ感のある家具や、ナチュラルな木目を基調としたお部屋にバブルランプを取り入れると、重厚な空間にほどよい「抜け感」が生まれます。
味わいのある素材や色味に対して、バブルランプのモダンでやわらかな色味やフォルムがコントラストとなり、互いの印象を引き立ててくれるのです。
ナチュラルモダンスタイルのお部屋に取り入れるのも、とてもおすすめです。
直線を基調とした家具や、すっきりと整った空間に、バブルランプのやわらかな曲線と陰影が加わることで、雰囲気がやわらぎ、心地よいリズムが生まれます。
家具やインテリアに比べると、照明は少し後回しにされがちかもしれません。
でも、日々をともに過ごす照明だからこそ、「本当に気に入ったもの」を選ぶことの豊かさは、きっとあとから効いてきます。
視線の先に、暮らしの印象を変える名作を。バブルランプは、そんな願いをそっと叶えてくれる一灯です。
時代を超えて愛され続けるデザイン。
「名作」と呼ばれるには、理由があります。
1950年代。戦後のアメリカでは、暮らしそのものを見直そうという空気が広がっていました。
それまでの装飾的で重厚なインテリアから一転、シンプルで機能的、そして合理性と美しさを兼ね備えた「ミッドセンチュリー・デザイン」と呼ばれる価値観が広がりを見せます。
大量生産の技術が進んだことにより、プロダクトはより手に届きやすいものとなり、デザインは一部の富裕層のものではなく、「日常を豊かにするためのもの」として、より広く、暮らしの中に根づいていきました。
家具や照明といった生活道具も、「美しいかたち」と「使いやすさ」が両立するように考えられるようになります。
そんな時代の流れの中で、バブルランプは誕生しました。
手がけたのは、建築家であり編集者でもあったジョージ・ネルソン。イームズ夫妻やイサム・ノグチと並び、アメリカのモダンデザインを牽引した人物です。
「美しいだけでなく、暮らしを本質的に豊かにすること」
ネルソンは、そんな視点でプロダクトを見つめ、数々の名作を生み出しました。バブルランプもそのひとつです。
発想のきっかけは、ある日見かけたスウェーデン製のシルクのランプ。
その繊細な美しさに魅了されつつも、手が届きにくい価格に違和感を抱いたネルソンは、もっと暮らしに取り入れやすく、美しさを兼ね備えた照明を、自らの手で生み出そうと決意します。
そして生まれたのが、「スチールワイヤーの骨組みに特殊なプラスチックをスプレーで吹きつける」という、当時としては革新的な製法のシェード。
半透明の素材がやわらかく光を透過し、空間全体を包み込むようなあかりを実現しました。
その完成度は、現在も変わることなく高く評価されており、バブルランプはニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久保存コレクションにも選定されています。
「時代に左右されない美しさ」を備えていること。「暮らしに根づく思想」を宿していること。それが、バブルランプが今もなお名作と呼ばれる理由です。
天井が低くても、軽やかに映える。
日本の住まいに馴染む「SAUCER」タイプ
バブルランプには、さまざまなフォルムがありますが、今回リセノがセレクトしたのは「SAUCER(ソーサー)」と呼ばれる、横に広がる楕円形のタイプです。
この横に広がるフォルムは、日本の住宅と相性のよいかたちでもあります。海外の住宅に比べると、天井が低めな日本の住まい。
縦に長い照明だと、少しだけ圧迫感が出てしまうこともありますが、SAUCERタイプならその心配はありません。
ふわりと空間に浮かぶような佇まいは、インテリア全体を引き締めながらも、どこかやわらかく、軽やか。シンプルで整った空間に、さりげなくリズムを生んでくれる存在です。
また、楕円形のシルエットが持つやわらかさと、モダンな質感のバランスも魅力のひとつ。
丸みのあるフォルムは、お部屋にほどよいリズムを与え、空間全体を引き締めながらも、軽やかな雰囲気をつくってくれます。
名作照明でありながら、気負わず、自然に取り入れられる佇まい。
それが、SAUCERタイプのバブルランプが持つ、魅力のひとつです。
ふわりと広がる、やわらかな光。
天井にも届くあかりで、お部屋に広がりを。
照明のかたちが美しいだけでは、心地よい空間はつくれません。
むしろ、空間の雰囲気や居心地を左右するのは、「光そのものの質」にあるのかもしれません。
バブルランプは、繊維のような表面をもつシェードから、やさしく光を透過させます。光をまとうようにふんわりと広がるその明かりは、空間に自然な陰影と、やわらかな表情を添えてくれます。
なかでもSAUCERタイプは、横に大きく広がるフォルムが特徴。この広いシェードから光がゆっくりと拡がることで、お部屋全体がやさしい明るさに包まれます。
もうひとつ印象的なのは、天井側にも光が伸びていくことです。一般的なペンダントライトには、大きく分けて2つの光の広がり方があります。
ひとつは、光を下方向に集中的に照らす「直接配光」。金属など光を通さないシェードに見られるタイプで、光が真下に集まるぶん、陰影がくっきりと生まれ、ムードのある空間を作りやすくなります。
一方、バブルランプは「拡散配光」のタイプ。シェード全体から、光がふんわりと透けるように広がるため、下方向だけでなく、横や上方向にも、やさしい明るさが届きます。
視線の先にある天井までがやわらかく照らされることで、実際の天井高以上に、広く、開放的に感じられるのも特徴。特に、コンパクトなお部屋では、開放感を演出する助けにもなります。
お部屋に合わせて選べる
2サイズをご用意しました。
今回ご用意したのは、2つのサイズ展開。直径約45cmの「Sサイズ」と、約63cmの「Mサイズ」です。
空間に合わせてサイズを選ぶことで、それぞれの魅力がぐっと引き立ちます。
Sサイズは、1〜2人暮らしのコンパクトなダイニングにも取り入れやすいサイズ感。
小さなお部屋にやさしく溶け込みながら、ほどよい存在感でインテリアを引き締めてくれます。
照明のサイズ選びに迷ったときは、「テーブル幅の約3分の1」がバランスよく見えるリセノのおすすめ目安です。
たとえば、直径45cmのSサイズは、幅135cm前後のテーブルにぴったり。画像は、幅140cmの「伸長式ダイニングテーブル folk Jr.」と合わせています。
一方、Mサイズは、大きなダイニングテーブルをお使いの方や、照明そのものをインテリアの主役として楽しみたい方におすすめです。
直径約63cmの広がりは、空間の印象をしっかりと支えつつ、横に広がるフォルムが軽やかさを添えてくれます。
目安としては、幅180cm前後のテーブルがちょうどよいバランス。
画像は、幅170mの「伸長式ダイニングテーブル folk」と合わせた様子。木のあたたかみとバブルランプのモダンな印象がほどよく調和し、上質で落ち着いたダイニングシーンが完成します。
「多灯照明」で、陰影のあるお部屋に。
リラックス感が高まります。
バブルランプは、ひとつ吊るすだけで、お部屋の印象をぐっと引き上げてくれる照明です。
けれど、照明がひとつだけだと、時間帯や場所によって「もう少し明るさがほしいな」と感じることもあるかもしれません。
そんなときにおすすめしたいのが、「多灯照明」という考え方です。
これは、ペンダントライトのような天井照明だけに頼るのではなく、フロアライトやテーブルライトなどを組み合わせて、必要な場所に必要な明るさを分散してつくる方法。
多灯照明のいちばんの魅力は、「陰影」が生まれること。
明るさが一方向からだけではなく、複数の照明からやさしく届くことで、空間に自然なコントラストが生まれ、立体感や奥行きが引き立ちます。
明るさの目安としては、「1畳あたり15~20W」がひとつの基準です。
たとえば、20畳のお部屋なら、合計で300〜400W程度の明るさが必要。
・ペンダントライト(バブルランプ)...100W
・フロアライト ... 100W
・テーブルライト ... 100W
といったように、組み合わせて、必要な明るさを作り出しましょう。
長く、大切に使うための工夫。
お手入れ方法と、コードの調整について
せっかく名作をお迎えするなら、できるだけ長く、大切に使いたいもの。
繊細な印象のあるバブルランプですが、意外にも扱いやすく、日々のお手入れもとてもシンプルです。
基本的には、乾いたやわらかい布で、そっとほこりを拭き取るだけ。
シェードは、スチールの骨組みに特殊なプラスチックを吹き付けて仕上げられていて、表面はまるで和紙のような風合いですが、実際には弾力のある丈夫な素材です。
ただ、ひとつ気をつけたいのが、油分や強いこすれ。
油が飛び散るような調理中の使用や、強い摩擦には注意が必要です。
たとえば、ホットプレートやたこ焼き器などを使うときは、一時的に照明を外すか、少し離れた場所で調理するのがおすすめ。
ちょっとした配慮で、ランプの美しさを長く保つことができます。
また、リセノでは「コードカット」のご相談も承っています。
ペンダントライトは、天井から吊るす高さによって印象が大きく変わるアイテム。私たちがおすすめしているのは、テーブルの天板から照明までの距離が「60〜80cm」になるバランスです。
お部屋の天井高や、テーブルのサイズに合わせて、コードの長さを調整することで、照明の見え方がぐっと洗練されます。
心地よい空間づくりには、照明の美しさだけでなく、「安心して、日々の暮らしに馴染むこと」も大切。バブルランプは、そのどちらも叶えてくれる、信頼できる一灯です。