
お部屋をまとめるテクニック、「ゾーニング」についてお伝えします。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u35/2022-07-19.php公開日 2025年06月17日(火)
更新日 2025年06月17日(火)
こんにちは。リセノ編集部の増田です。
今回は、リセノのプロサポートにも
お客様からよくご相談いただく
「12畳のリビングレイアウト」についてです。
二人暮らしの方や、お子さまのいらっしゃる
ご家族のお住まいに多い12畳のリビング。
自分の暮らしに最適なレイアウトとは何か、
なかなかわからないですよね。
リビングレイアウトのポイントは、
ずばり主役となる「ソファーの配置」です。
12畳のリビングは、暮らしの人数や配置する家具にも
よりますが、比較的ゆとりがあります。
インテリアの「見心地」の観点でも、
ゆったりとくつろげる「快適さ」の観点でも、
ソファーはぜひとも取り入れたいアイテムです。
今回は、最も一般的な「長方形」の
リビングダイニングを事例に、
の2パターンで、
「ソファーの配置」と「ライフスタイル」を意識した
レイアウト事例をご紹介します。
あわせて、「リビングを広く見せる工夫」も
ご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
「1畳」とは、
その名の通り「畳一枚分」の広さです。
地域によって大きさに違いはありますが、
不動産業界では
「1畳=1.62㎡以上」と定義されています。
12畳の広さはおよそ「19.4m²」となり、
正方形のお部屋であれば「4.4m四方」。
長方形のお部屋では、間取りにもよりますが
「6m×3.2m」ほどの広さが一般的です。
ここでひとつ注意しなければならないのは、
「LDK」「LD」「L」の違いです。
「LDK」「LD」「L」の違い
・LDK:リビング+ダイニング+キッチン
・LD:リビング+ダイニング
・L:リビングのみ
実は「12畳のリビング」と言っても、
「L」のみの広さが12畳ではなく、
ダイニングやキッチンも含めた「LDK」や「LD」の
広さが12畳というケースも少なくありません。
たとえば「LD」で12畳の場合は、
ダイニングスペースで3~4畳ほど使いますので、
リビングは実際には8~9畳ほどになります。
「LDK」で12畳ならキッチンも加わりますので、
リビングスペースはさらに小さくなります。
一度ご自宅の間取りをご確認いただき、
正確な広さを把握することをおすすめいたします。
12畳はおよそ19.4m²と比較的ゆとりがありますので、
二人暮らし~四人暮らしの方におすすめです。
お子さまがいらっしゃるご家族でも、
あまり窮屈さを感じずに暮らせる広さです。
一人暮らしの方であれば、12畳のリビングは
かなり贅沢なくつろぎ空間になります。
続いて、12畳のリビングのレイアウトの
ポイントについて解説します。
冒頭でお伝えしたとおり、リビングのレイアウトは
「ソファーの配置」から考えるのがおすすめです。
ソファーはリビングの中でも特に大きな面積を占め、
どのようなサイズ・配置を選ぶかによって
レイアウトが大きく変わってくるためです。
ここからは、以下の4パターンの
ソファーの配置方法をご紹介します。
このように、ソファーを壁に付けて
配置するパターンです。
こちらの配置のメリットは、ソファーを壁に寄せる分、
「リビングスペースを広く使える」ということです。
たとえば、遊び盛りの小さなお子さまが
いらっしゃるご家族で、リビングでおもちゃを
広げて遊ばせたい場合などにおすすめです。
裏を返せば、リビングがぽっかりと空いて、
寂しい印象になってしまう可能性もあります。
その場合は、ラウンジチェアを配置したり、
センターテーブルを置いたりして、
空間のバランスを取っていただくと良いでしょう。
このように、ソファーを壁付けせず、リビングに
浮かぶ「島」のように配置するパターンです。
LDの場合は、リビングとダイニングの空間を
仕切るようにソファーを配置いただくと、
空間にメリハリが生まれておすすめです。
こちらは、「ゾーニング」と呼ばれる効果です。
ひと続きのリビングダイニングの間にソファーを
置くことで、視覚的に両者を区切り、
「食事空間」と「リラックス空間」のように
分けて考えられるようになります。
お部屋をまとめるテクニック、「ゾーニング」についてお伝えします。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u35/2022-07-19.phpちなみに、12畳のリビングに「2人掛けソファー」と
「3人掛けソファー」を置いた場合のサイズ感が
気になる方もいらっしゃると思います。
2人掛けソファー|横幅150cm
3人掛けソファー|横幅185cm
こちらのリビングは、横幅4mほど。
2人掛けと3人掛けを置いた場合の目安は
それぞれこのようになりますので、ご参考ください。
このように、2つのソファーを向かい合わせにして
配置するパターンです。
ソファーの間にセンターテーブルを置いていただくと、
リビング全体のバランスを取りやすいです。
こちらの配置のメリットは、リビングにいる人同士で
顔を見ながら会話しやすく、コミュニケーションを
取りやすいところです。
よくお家にお客様を招く方にとっても、
適度な距離を保ちつつ、リラックスして
お話ししやすい配置になります。
こちらは1人掛けソファーを2つ配置した例ですが、
「ソファー」と「ラウンジチェア」を組み合わせても
同じようなレイアウトが叶います。
こちらの方が、よりラフでリラックスした
雰囲気のリビングになります。
このように、ソファーをアルファベットの
「L」の形になるように配置するパターンです。
複数のソファーを組み合わせていただくことに
なりますが、広さを活かした贅沢なくつろぎ空間を
つくっていただけます。
このようにリビングとダイニングを
区切るように配置いただくことで、
先ほどの「ゾーニング」効果も得られます。
「L字タイプ」の配置は、ソファーに寝そべりながら
テレビ・映画鑑賞を楽しみたい二人暮らしの方や、
お子さまと一緒にみんなでくつろぎたい
ご家族の方におすすめです。
またL字ソファーを作る際は、
複数のソファーを組み合わせて使える
「ユニットタイプ」を使用いただくことで、
後で自由にレイアウト変更しやすくなります。
L字ソファー選びは「サイズ」がポイント。生活スタイルやお部屋の広さにあわせたおすすめ商品をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/sofas/u85/2025-03-10.phpなお、ソファーと同様にリビングのレイアウトを
左右するのが「テレビ」の配置です。
ソファーとテレビの配置から
リビングレイアウトを考えるコツについては、
こちらのマガジンで詳しく解説しております。
あわせてお読みいただくと、
リビングのレイアウトがさらに考えやすくなります。
リビング配置の基本を、実例を交えて解説します。
https://www.receno.com/pen/livings/u35/2023-09-11.php
お部屋の広さにかかわらず、レイアウト検討の際は、
「生活動線」を確保できるかが非常に重要です。
1人の人が通るために最低でも必要な動線幅は、
約60cmが目安。
12畳のリビングは比較的広く、通り道を塞いでしまう
ケースは少ないかもしれませんが、
以下の観点で注意が必要です。
1つ目は、「掃き出し窓への動線」です。
庭やベランダなどに出入りするための掃き出し窓が
ある場合は、その出入りを塞がないように
家具を配置することがポイントです。
実際に暮らし始めてから家具を選べば
なかなか起こらないとは思いますが、
引っ越し前に図面のみを見て家具を選ぶ場合は
意外と注意が必要です。
クローゼットや押入れなど、備え付け収納の前の
動線も確保できているか確認しましょう。
特に開き戸や折り戸の場合は、
扉が開閉する分のスペースもしっかり開けておく
必要があります。
また、中にしまったものを出し入れしたり、
扉の前で作業したりするなど、具体的な暮らし方の
イメージを膨らませて配置することが大切です。
左:センターテーブル、右:サイドテーブル
リビングの場合、「センターテーブル」と
「サイドテーブル」のどちらを置くかによって、
動線の確保しやすさが変わってきます。
大きなセンターテーブルに比べ、
小さくて移動しやすいサイドテーブルの方が、
動線の確保しやすさでは優れています。
ただし12畳の場合、サイドテーブルのみですと
リビングが寂しい印象になる可能性もありますので、
空間のバランスとセットで考えましょう。
お部屋の「動線」をもとに、最適な家具のレイアウトを導きましょう!
https://www.receno.com/pen/livings/u19/2022-06-07.php12畳のリビングが広いとは言っても、
細長い間取りであったり、LDK全体で12畳だったり
する場合は、お部屋が窮屈に感じることもあります。
そんな時に知っておくと便利な、
「お部屋を広く見せる工夫」を3つご紹介します。
目線の高さよりもぐっと下にある家具は、
お部屋を見渡した時に視界を遮りにくく、
圧迫感を感じさせません。
例えば、同じサイズのソファーであっても、
背もたれの低いソファーの方が、
圧迫感を大幅に軽減でき、お部屋が広く感じます。
ソファーに限らず、テーブルやキャビネットなど、
背の低い家具を中心に選んでいただくと、
お部屋全体が広々とした印象に変わります。
「ニュートラルカラー」とは、
など、「色の薄いカラー」のことを指します。
ニュートラルカラーは、
見た目に重さを感じさせず、
お部屋を広く感じさせる効果があります。
「白い洋服は、膨張色だから太って見える」
という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
白は「膨張色」と言って、体はもちろん、
お部屋も大きく見せる効果があるのです。
お部屋を広く見せるために、
物理的に「線の細い」家具を選ぶことも有効です。
モノの占める体積が減って目線が抜けますので、
圧迫感を軽減し、お部屋を広く感じられます。
家具の「線の細さ」に着目すると、
という特徴がありますので、
金属素材を中心に家具を探すのもおすすめです。
お部屋を広く見せるテクニックについては、
こちらのマガジンでより詳しく解説しております。
ぜひあわせてお読みください。
同じお部屋の広さであっても「広く感じさせる」スタイリングをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/vasestyling/u4/2025-04-11.php
それではここから、実際に「暮らしの人数」と
「ライフスタイル」を想定して、
12畳リビングのレイアウトの実例をご紹介します。
条件がぴったり当てはまらないという方も、
家具の配置や考え方のシミュレーションに
役立てていただけますと幸いです。
まずは「二人暮らしの方向け」のレイアウトです。
このような2パターンのレイアウトを
考えてみたいと思います。
まずは、2人掛け・3人掛けソファーを
「アイランドタイプ」に配置したレイアウトです。
テレビをソファーの正面に配置することで、
二人で肩を並べてソファーに座りながら
映画鑑賞を楽しめるレイアウトになっています。
お菓子や飲み物を広げられるように、
ソファー前にはセンターテーブルを置いています。
背もたれの低いソファーを選ぶことで、
ダイニングからもテレビを観ることができます。
「ゆっくり食事しながら映画を楽しみたい」という
ライフスタイルも叶えられます。
足を伸ばしてくつろぎながら映画を観たい場合は、
「オットマン」を取り入れていただくのもおすすめ。
ソファーとあわせて使う足置きのオットマンなら、
それほど大きくスペースを取ることなく、
くつろぎの空間をつくることができます。
カウチソファーよりコンパクトで移動しやすく、幅広いくつろぎ方が叶うオットマン。便利な使い方やおすすめ商品をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/sofas/u32/2023-06-15.php
続いて、「一人用ソファー」を2つ配置した
「対面タイプ」のレイアウトです。
「一人用ソファー」のメリットは、
自分だけの空間でゆったりくつろぐ
「おこもり感」を楽しめるところです。
リビングの空間は二人で共有しつつ、
読書などの「ひとり時間」も大事にしたいという方は、
一人用ソファーでパーソナルスペースを
作っていただくのがおすすめです。
このようにソファーを向かい合わせにすれば、
会話を楽しめるレイアウトにも早変わり。
中央にセンターテーブルを置けば、
ちょっとした食事もできますね。
一人掛けソファーはひとつひとつがコンパクトで、
置き場所や向きを柔軟に変えやすいところも魅力です。
もうひとつアイデアとしては、
「コーナーソファー」を一人用ソファーとして
使っていただくというものがあります。
コンパクトなコーナーソファーなら、
一人でくつろぐ用としても最適なうえ、
2つ繋げて大きなソファーとしても使えます。
将来の家族構成やライフスタイルの変化に応じて、
ひとつのソファーを長く使い続けられるという
メリットがあります。
次に、「お子さまのいるご家族向け」の
レイアウトをご紹介します。
ライフスタイルに合わせて、
以下の2パターンのレイアウトを考えてみます。
まずは、ソファーを壁に寄せて
リビングに広いスペースを確保する
「壁付けタイプ」のレイアウトです。
リビングの中央を広く取ることで、
お子さまがのびのびと遊べます。
ソファーの横に低めのキャビネットを配置し、
お子さまのおもちゃを収納する場所を用意しました。
ソファーからもダイニングからも
お子さまを見守りやすいレイアウトで、
ご家族みんなで一緒に過ごすスタイルにぴったりです。
ソファーを選ぶ際は、座面の高さを抑えた
「ローソファー」がおすすめ。
万が一お子さまがソファーから落下しても
大きなケガをするリスクを抑えられます。
その他にも、ソファーのフレームは角がなく
丸みを帯びたものを選ぶなど、
お子さまの危険を防ぐアイテム選びが大切です。
ローソファーの特徴や注意点を整理して、理想のソファーを見つけてみましょう。
https://www.receno.com/pen/sofas/u82/2025-06-04.php
最後に、贅沢なくつろぎ空間を演出できる
「L字タイプ」のレイアウトです。
こちらはご家族全員でリビングに集まって
くつろぐことを想定したレイアウト。
L字ソファーは3人~4人でも一緒に座れる
広さがありますので、並んでテレビを観たり、
お昼寝をしたりして過ごせます。
このレイアウトのメリットは、
やはり主役のソファーを存分に活かした
「見応えのあるインテリア」をつくれること。
L字ソファーは、それだけで非日常感のある
特別なリビングを作っていただけます。
座る場所がたくさんありますので、
よく友人をお家に招くという方にも最適です。
L字ソファーは、組み合わせ自由な
「ユニットタイプ」にすることで、
このようなレイアウト変更も可能です。
12畳の広いリビングだからこそ、
空間を贅沢に使った
幅広いレイアウトを作っていただけます。
今回のマガジンで作成したレイアウトは、
無料の3Dシミュレーションツール
「Homestyler(ホームスタイラー)」で作成しました。
とても直感的な操作で、どなたでも
お部屋の3Dモデルを作っていただけるツールです。
リセノでは、初心者の方でもHomestylerを
使っていただけるように解説動画を公開しています。
興味がございましたら、ぜひあわせてご覧ください。
写真のような3Dで、お部屋の完成イメージを再現。初心者でもかんたんに始められます。
https://www.receno.com/pen/knowhow/u4/2025-04-25.phpいかがだったでしょうか。
それでは、今回のおさらいです。
▼12畳リビングのレイアウトのポイント
▼ソファーの配置パターン
▼お部屋を広く見せるアイデア
お部屋のレイアウトに、正解はありません。
住まい手の家族構成や暮らし方、
好みのインテリアによって
最適なレイアウトは変わります。
それでも、「ソファーの配置」から
リビングのレイアウトを考えてみると、
グッとアプローチしやすくなると思います。
今回のマガジンが、皆さまのお部屋づくりの
お役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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