家具選びのポイントは、「安全性」「汚れ対策」「色選び」の3つ。子育て中のリセノスタッフ宅の実例もご紹介します。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u85/2025-08-26.php公開日 2025年11月14日(金)
16畳の正方形LDKのレイアウト術!
真四角なお部屋に家具配置を置くコツは?
こんにちは、カメラマンの辻口です。
今回は、リセノのプロサポートに
お客様からよくご相談いただく
「16畳LDK」のレイアウトについてです。

16畳LDKには、大きく分けて
横長・縦長といった「長方形」の間取りと
真四角に近い「正方形」の間取りの
2つがあります。
今回ご紹介するのは
真四角に近い「正方形間取り」についてですが、
- どのように家具を配置すればよいかわからない
- なんだか家具がポツンとして、バランスが悪い
- 窓や建具があって難しい
といったお悩みをよくお聞きします。
このマガジンでは、正方形のお部屋の
レイアウトをシミュレーションしながら、
お部屋づくりのコツをご紹介します。
これからお引っ越しを予定している方や、
現在のお住まいを見直したいとお考えの方は、
ぜひお役立ていただけますと幸いです。
16畳のLDKってどれくらいの広さ?

「1畳」とは、その名の通り「畳一枚分」の広さです。
地域によって大きさに違いはありますが、
不動産業界では「1畳=1.62㎡以上」と定義されています。
16畳の広さはおよそ「25.9㎡」となり、
正方形のお部屋であれば 5.1m四方。
長方形のお部屋では、間取りにもよりますが
「6.5m×4.0m」ほどの広さが一般的です。
「LDK」「LD」「L」の違い

「LDK」とは、
リビング・ダイニング・キッチン
が含まれるお部屋のことです。
▼「LDK」「LD」「L」の違い
・LDK:リビング+ダイニング+キッチン
・LD:リビング+ダイニング
・L:リビングのみ
キッチンもLDKの畳数に含まれる場合、
3~4畳ほどをキッチンが占めます。
なので「16畳のLDK」という間取りの
リビングとダイニング部分は、あわせて
実質12~13畳ほどの広さになります。
4~5人で暮らせるような、家具の配置にも
ある程度ゆとりが持てる広さです。
正方形の16畳LDKの特徴とは?

さて、16畳LDKの正方形間取りには、
どのような特徴があるでしょうか?
「メリット」と「デメリット」に分けて考えてみます。
メリット
まずメリットについてですが、
正方形の16畳LDKは、ある程度の広さがあります。
「リビング」と「ダイニング」に加え
「書斎」や「キッズスペース」など、
少し贅沢なお部屋づくりができるメリットがあります。
デメリット

デメリットとしては、お部屋の形が
正方形の場合、家具のレイアウトが
少し難しくなります。
なぜなら、LDKで必ず作りたい
「リビング」や「ダイニング」といった
スペースは、正方形に近い形を
していることが多いからです。

この2つのスペースを横並びにすると、
必ず長方形になります。
長方形のお部屋では収まりが良いですが、
正方形のお部屋の場合、長辺が少し足りず
同じレイアウトはうまくいきません。
家具の間が狭くなりすぎたり、不自然な
デッドスペースが生まれてしまいます。
これが正方形のお部屋を
レイアウトするのが
難しい大きな理由です。
正方形のレイアウトの基本テクニックと実例

では、正方形のお部屋を
上手くレイアウトするには
どう考えるのが良いでしょうか?
最も簡単なのは、
- リビングとダイニングは、対角に配置する。
- 余白をライフスタイルにあわせて活用する。
という方法です。
先ほどもお話した通り、正方形のお部屋で
リビングとダイニングを横並びすることは
難しいです。
ですので、正方形のお部屋では
リビングとダイニングを「対角」に
ずらして並べるのが基本的な形となります。
ただ、対角に並べると必ずお部屋に
小さな余白が
生まれてしまいます。
逆にいえば、この余白を活用する
ことができれば、正方形のお部屋でも
うまく家具を配置して、快適な
お部屋を作ることができます。
ここからは、余白のスペースを活用する
4つのアイデアをご紹介します。
① 「収納スペース」として活用する
1つ目は、キャビネットを置いて
「収納スペース」として活用するアイデアです。

例えば、ソファーを置いた後ろのスペースは、
掃き出しへの導線にもなっているため、
塞がないほうが理想的です。
キャビネットなどの「奥行きが狭い家具」
であれば、通路は塞がずに機能的な
スペースとして活用することができます。

また、実用性の面だけでなく、
キャビネットは「フォーカルポイント」
を作る土台にもなります。
フォーカルポイントって?
「お部屋で真っ先に目線が向かう場所」という意味で、
空間の印象を左右する大切な場所。
キャビネットの上を、大きなアートや
照明で飾ることで、お部屋の印象が一気に変化します。
使い心地としても、見心地としても、
充実感をもたせて活用することができる方法です。
② 「書斎スペース」として活用する

2つ目のアイデアは、「コンソールテーブルで
書斎スペースを作る」という方法です。
コンソールテーブルというのは、
「奥行き25cm〜40cm」「幅80cm〜120cm」ほどの
コンパクトなテーブルのことを指します。

このサイズ感であれば、同じくコンパクトな
収納家具とあわせて、余白のスペースを
作業スペースとしてうまく活用することができます。
③ 「キッズスペース」として活用する

3つ目のアイデアは「キッズスペース」として
活用する方法です。
お子さまがおられるご家庭では、リビングを遊び場と
されている方も多いかと思います。
キッズスペースが独立していると、
- 収納を分けられる。
- おもちゃの散らばる範囲を抑えられる。
- 整理整頓を教えやすくなる。
といったメリットが生まれます。

ラグを敷き、空間を視覚的に分けるのが、
いちばん簡単なキッズスペースの作り方です。
また、あわせて考えたいのが収納。
色が派手なおもちゃは、インテリア的には
隠しておきたいところですが、扉のついた
収納は、小さなお子さまにはちょっと
難しいかもしれません。
そんなときには、オープンシェルフに
カゴを組み合わせるのが良いです。
棚に入れたときは中身が見えず、取り出すときや
お片付けの際はカゴごと持ち運べるので、おもちゃを
収納するのにおすすめな方法です。
また、おもちゃの戻し先が明確になっていると
「お片付けの仕方」をお子さまに教えるときにも
役立ちます。
▼お子さまと一緒にインテリアを楽しむテクニックはこちらをチェック。
④ 「L字のソファー配置」で活用する

4つ目のアイデアは「L字のソファー配置」です。
1人掛けソファーやラウンジチェアを使って
「L字」になるようにソファーを配置するのは、
少し贅沢なリビングを作りたい際に
実践したいレイアウト。
リビングに1人掛けソファーやラウンジチェアが
加わることで、ちょっとしたパーソナルスペースが
確保できる座席を作れます。
例えば、来客の際には適度な距離感がり、
視線が正面衝突しない位置関係だと、
お互いリラックスして過ごせますよね。
ちょっと集中して本を読みたいときや考え事を
したいときなど、家族で過ごす時間の中でも
同じように活用できます。
16畳LDKの場合、1人掛けソファーや
ラウンジチェアを置くスペースは、長方形の間取り
よりも正方形の間取りの方が生まれやすいです。

少し扱いが難しい正方形の間取りですが、
場合によっては、長方形では難しいレイアウトを
楽しむこともできます。
「16畳LDK」で共通するレイアウトのコツ

さて、ここまでは「正方形」という
お部屋の形に絞って解説してきました。
ここからは「16畳」という広さのお部屋で
LDKを作る際に実践できる、レイアウトの
コツについて、
- 間取りのサイズにあった家具を選ぶ
- リビングとダイニングのつながりを意識する
- 空間をゆるやかに区切る
の3つの基本を解説していきます。
① 間取りのサイズにあった家具を選ぶ
3人掛けソファー、4人テーブルの例
また、最初にもご紹介したとおり、
16畳LDKの寸法は短辺でも
「4m~5m」の長さがあります。
家具の大きさが間取りにあっていないと、
少しチグハグとしたバランスの悪い印象に。
2人掛けソファー、2人テーブルの例
ソファーであれば3人掛け、テーブルであれば
4人用など、大きめのサイズの家具を
お選びいただくと整ったLDKを作ることができます。
② リビングとダイニングのつながりを意識する
2つ目のポイントは、
リビングとダイニングのつながりを意識すること。
LDKはリビングとダイニングが同じ空間にあるため、
それぞれでテイストが異なると、
チグハグな印象になってしまいます。
具体的に気をつけたいポイントを3つご紹介します。
・家具の高さを揃える

リビングとダイニングの家具の高さを揃えると、
LDK全体で統一感のある空間になります。
まったく同じ高さに揃えるのは難しいので、
「極端に背の高い家具を置かない」ことがポイント。
特に、リビングやダイニングに置く収納家具を
ソファーやテーブルの高さに合わせると、
すっきり整った印象になりやすいです。
・家具の色や素材に共通点を持たせる
リビングとダイニングの家具の色・素材に
共通点を作ると、空間全体に調和が生まれます。
たとえば、同じ「木」素材の家具であっても、
ナチュラルカラーとヴィンテージレッドカラーでは、
与える印象がまったく異なります。
ここまで大きな違いでなくとも、
家具の色が微妙に異なっていると、
なんとなくバラバラな印象になります。
家具の色や素材を揃えていただくことで、
すっきり整ったLDKになります。
▼色や素材に統一感を持たせる「レピテーション」のテクニックはこちらをチェック。
センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「レピテーション」のセオリーをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-07-19.php・照明の光の色を合わせる
見落としがちですが、リビングとダイニングに
バランス良く照明を配置いただくことも重要です。
特に、リビングとダイニングで照明の
「光の色」が揃っているかどうかを確認しましょう。
たとえば、ダイニングはオレンジ色、
リビングは白色の照明ですと、
どうしてもチグハグな感じになってしまいます。
「電球色」=オレンジ色、「昼白色」=白色
2つの空間の光の色を合わせることで、
統一感のあるLDKを作っていただけます。
リセノのおすすめは、リラックス感を演出できる
オレンジ色の「電球色」です。
シーンに応じて光の色を変えたい場合は、
調光・調色機能のある「スマートLED電球」を。
こちらを取り入れていただくと、
作業時は白色、リラックス時はオレンジ色と、
照明の色を自由に変えることができます。
▼「スマートLED電球」について詳しく知りたい方は、こちらをチェック。
スマートLED電球のメリットや仕様、設定にまつわる疑問にお答えします。
https://www.receno.com/pen/lightings/u19/2022-10-21.php③ 空間をゆるやかに区切る
3つ目のポイントは、
空間をゆるやかに区切ること。
空間のつながりは意識しつつも、
空間の間を視覚的に区切ることで、
メリハリのあるLDKになります。
おすすめの区切り方を2つご紹介します。
・ラグ

ラグがないと、ひと続きになっている印象に。
1つ目は、リビングにラグを敷いていただくこと。
たったこれだけで、スペースを
視覚的に区別することができます。

ラグがあると、区切りがはっきりします。
ラグは通り道の障害にならないため、
もっとも取り入れやすいおすすめの方法です。
・観葉植物

観葉植物が間にないパターン
2つ目は、スペースの間に
観葉植物を配置いただくこと。
大きめの観葉植物なら、
ゆるやかに空間を仕切る役割も果たしてくれます。

観葉植物が間にあるパターン
生活動線を遮らないよう、他の家具との距離を
十分に開けておくことがポイントです。
▼お部屋を区分けする「ゾーニング」について知りたい方は、こちらをチェック。
お部屋をまとまるテクニック、「ゾーニング」についてお伝えします。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u35/2022-07-19.php無料で使える3Dシミュレーションツール
「Homestyler」で作りました。
今回のマガジンで作成したレイアウトは、
無料の3Dシミュレーションツール
「Homestyler(ホームスタイラー)」で作成しました。
とても直感的な操作で、どなたでも
お部屋の3Dモデルを作っていただけるツールです。
リセノでは、初心者の方でもHomestylerを
使っていただけるように解説動画を公開しています。
興味がございましたら、ぜひあわせてご覧ください。
写真のような3Dで、お部屋の完成イメージを再現。初心者でもかんたんに始められます。
https://www.receno.com/pen/knowhow/u4/2025-04-25.phpレイアウトのコツを押さえて、
LDKを美しく整えましょう。
いかがだったでしょうか。
それでは、今回のおさらいです。
▼正方形16畳LDKのレイアウトのコツ
- リビングとダイニングは対角にレイアウトする。
- 余白をライフスタイルにあわせて活用する。
▼リビングとダイニングのつながりを作るポイント
- 家具の高さを揃える
- 家具の色や素材に共通点を持たせる
- 照明の光の色を合わせる
▼リビングとダイニングの区切り方
- ラグを敷く
- 観葉植物を間に置く
今回のマガジンが、
皆さまのお部屋づくりのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
▼こちらのマガジンもおすすめです。
日本の住宅でよく見られる、ドアや窓で壁が埋まってしまっているリビング。このようなお部屋のレイアウトのコツを解説します。
https://www.receno.com/pen/livings/u85/2025-09-19.php「コンセントの位置や間取りの制限で、どうしても動かせない家具がある...」そうお悩みの方へ、レイアウトのコツをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u85/2025-08-01.phpリビングとダイニングのバランスが難しい「縦長LDK」のレイアウト。 ライフスタイル別に事例をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u85/2025-07-11.php











編集部 増田
お客様係 山崎
編集部 江上