ホクホクと香ばしいブロッコリーのロースト。シンプルですが、表情のある器に乗せると、立派な一品に。
https://www.receno.com/pen/eat/u68/2024-02-06.php公開日 2025年11月11日(火)
【シンプルを極めるレシピ】ラグーとは?
ブロッコリーのうまみを引き出す「ラグーパスタ」
こんにちは。料理家の松山たけしです。
「シャキシャキ」から「コリコリ」になり、
「ホクホク」になって、最後は「クタクタ」に。
なんの話かと言いますと...、
野菜の火入れ具合のお話です。
ひとつの野菜をとっても、
「火の入れ具合」で食感はまるっきり変わり、
味の輪郭まで大きく変化します。
同じ材料を使っているのに、
火の通し方だけで別の料理に生まれ変わるのだから、
野菜は本当に面白い食材だと思います。
今回ご紹介するのは、
野菜の変化の一番先の「クタクタ」に仕上げる料理
「ブロッコリーのラグー」です。
素材のうまみを引き出すシンプルな煮込み料理、
ぜひ最後までお楽しみください。
「ラグー」とは?
「ラグー」とは、イタリアの煮込みのこと。
素材をじっくりやわらかく煮込んで、
うまみを引き出す調理法です。
ブロッコリーといえば、以前「ロースト」のご紹介で、
じっくり火を入れてホクホクにというお話をしました。
今回は、さらにその先。
形がなくなるほど、とことん煮込んでいきます。
日本の料理では、緑の野菜を
「シャキッ」と仕上げるのが上手とされますが、
ラグーはその真逆です。
色も形もなくなるほど煮ることで、
ブロッコリーの甘み、香り、うまみが一体となり、
普段は感じられない深い味わいが立ち上がってきます。
これが、ものすごくおいしいんです。
そして、ここにもうひとつ「香り」を足すと、
料理の完成度がグッと上がります。
いろいろ試した結果、
クミンシードを加えると最高でした。
ふわっと鼻に抜けるスパイスの香りが、
ブロッコリーのやわらかな甘さを引き立ててくれます。
さらに唐辛子も少量加えると、
味がしまり、全体にメリハリが生まれます。
このふたつを加えるだけで、
ラグーが完成された「料理」として整うのです。
クタクタに煮込んだブロッコリーのラグーは、
そのまま食べるというより、
「パスタソース」として使うのがおすすめです。
ロングパスタもいいですが、
ショートパスタに絡めると、
スプーンで食べられるやさしい一皿に。
ブロッコリーの新しいおいしさに出会えるレシピ。
素材の変化をゆっくりと楽しみながら、
ぜひ試してみてください。
材料(2人分)
- ブロッコリー 1/2株
- にんにく 1片
- オリーブオイル 大さじ2
- クミンシード ひとつまみ
- 輪切り唐辛子 ひとつまみ
- 水 100ml
- 塩 小さじ1/3
- (仕上げ用)パルメザンチーズ 適量
- (仕上げ用)黒胡椒 適量
- ショートパスタ 80g
作り方
① ブロッコリーを小房に分けて、
茎の部分は皮をむいて薄切りにします。
にんにくを潰しておきます。
② 鍋にオリーブオイル、にんにくを入れて弱火にかけ、
にんにくがきつね色になり香りが出てきたら、
唐辛子、クミンシード、ブロッコリーを入れます。
ブロッコリーは小房と茎をすべて入れ、
油を軽くまとわせます。
③ 水と塩を加えてフタをし、弱火で15分ほど、
押すと崩れる「クタクタ」状態まで火を入れます。
フォークでつぶしながら混ぜ、
なめらかなラグー状に仕上げていきます。
④ 塩で味を調整して、ラグーソースは完成です。
⑤ パスタにかける場合は、③と並行して
ショートパスタをゆでておきます。
完成したラグーとパスタを鍋で合わせます。
⑥ お皿に盛り付け、お好みでパルメザンチーズと
黒胡椒を振りかけたら完成です。
ブロッコリーの甘みや香りを思う存分に楽しめる一皿。
ぜひご家庭でお試しください。
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