センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「ディスプレイ」のセオリー前編をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-09-06.php公開日 2025年11月12日(水)
ビューロー「lefti」の企画経緯と
コンセプト設計についてお話します。
こんにちは。プロダクトデザイナーの加納です。
今回は、オリジナル家具「Re:CENO product」から
新しく登場するビューロー「lefti(レフティ)」を
ご紹介します。
ビューローと聞いてもご存知がない方が
いらっしゃるかもしれません。
英語で「Bureau」と表記しまして、
書斎机付きの引き出し収納家具という意味です。
つまりはデスクとしても収納家具と
しても使える利便性の高い家具になります。
今回は、この新作の収納家具について、企画経緯と
コンセプト設計を紐解いていこうと思います。
収納とデスク、飾り棚の1台3役。
散らかってても扉を閉めればスッキリ整います。
現代の住宅は都市部に近づくに連れ、
お部屋の広さが限られてきます。
- デスクは欲しいけど置くスペースがない。
- 収納とデスクの両方はスペースが限られているので、両方置けない。
そういったお声をよく耳にします。
その不の解消として思い立ったのが
ビューローでした。
作業のときには、デスクとして使いながら、
使い終えたら、そのままパタンと扉をしめて収納棚に。
デスクと収納の両方を兼ね備えたビューローは、
現代の住宅事情において、ピッタリな家具であると
考えました。
このように、「仕事モード」と「生活モード」の
切り替えを、扉の開け閉めのみで行えるのが、
ビューローのメリットです。
さらにビューローの役割は、それだけではありません。
それは、飾り棚としての役割。
リビングシーンにて「フォーカルポイント」が作れる
飾り棚として活躍します。
「フォーカルポイント」とは、お部屋でよく目に入る場所のこと。この場所が美しく仕上がっていることで、お部屋を全体の見心地を高めてくれます。
オープンシェルフであれば、飾る難しさを感じますが、
ビューローの上を飾るだけなので、
フォーカルポイントを作るのに慣れていない初心者の
方に向いている家具です。
つまりは、
- デスク
- 収納
- 飾り棚
という3役を担うアイテムということです。
ビューローとは?
そもそもビューローとは何か?
そこからお話していきましょう。
16〜17世紀ヨーロッパの貴族や上流階級の間で、
書き物や手紙を整理するために、収納棚と書き物机が
一体化した家具が普及したそうです。
それが「ビューロー」の始まりと言われています。
産業革命期になると、一般家庭でも普及され始め、
よりコンパクトで実用的なビューローが作られ
始めました。
20世紀の北欧は、日本の住宅事情と同じように
狭小なお部屋が多く、その中でいかに心地よく
過ごすかということが課題となっていました。
だからこそ、小ぶりでコンパクトな家具が多く普及し、
ビューローはその中でも収納+机を兼ねる家具
として注目されました。
ここに、北欧デザイナーの「機能+美しさ」を
追求した思想が結びつき、実用的でインテリア性の
高い家具として広がっていきました。
リセノプロダクトも「見心地」と「使心地」を両立して
いる家具を作り続けているので、まさに親和性の高い
アイテムと言えます。
狭いリビングや個室での「ワークスペース確保」
デスクと収納の機能を兼ね備えた
ビューロー。扉を開くだけで作業スペースが
確保できます。
扉を開くと背板から「55cm」ほどのスペース。
ノートパソコンを置いても余裕のある
奥行きです。
また、より快適にお使いいただけるように、
こちらにはコンセントを付けました。
スマホを充電しながら、パソコンで作業をしたり、
便利さを感じて頂けるのではと思います。
さらにワークスペースだけでなく、
鏡を置けば、ドレッサーとしても活躍します。
お部屋が整う「隠せるメリット」
パソコンやノートなどを置きっぱなしにすると
生活感が出てしまい、散らかった印象になります。
扉を閉めるだけでパソコンやノートを
隠せるのはビューローのメリット。
作業中に突然の来客などあった際には、閉めるだけで
スッキリと整った状態を保つことができます。
たとえば画像のように、パソコンを開いて作業したり、
ノートにメモをしていたり。
作業をしていると、机の上には、モノが散らかって
しまいますよね。
ですが、扉を閉めてしまえば、とても綺麗な状態に。
暮らしの中では散らかった様子は一切見えず、
お部屋は美しく整って見せることができます。
インテリアとして美しいものは見せる、美しくないものは隠す、を意識することで整ったお部屋を作ることができます。
https://www.receno.com/pen/storagerule/u4/2022-12-12.php?_gl=1*1s5pcxz*_gcl_au*OTEyMzYwNzY3LjE3NTE4NTM3NTE.*_ga*MTA1ODYwMDc4MC4xNzI3Mzk5ODUw*_ga_VYNLNBZ0MS*czE3NTgwMTAxNzckbzcxJGcxJHQxNzU4MDExMjg4JGoxOSRsMCRoMA..小物や書類の散らかりを隠せる「収納の幅の広さ」
日本の住宅は、収納スペースが限られているので、
郵便物や文具がテーブルや棚に溢れがちになります。
そこで背の高い書類などは扉に閉まって、
文具などの細かいものは、引き出しにしまえるように
扉と引き出しの両方をつけました。
整理整頓のストレスを軽減できるのも
嬉しいポイントです。
日本の住宅にフィットする。
圧迫感を軽減したサイズ
北欧ヴィンテージのビューローは、少し大きめな
作りになっており、奥行きが「40cm〜55cm」のもの
が多くあります。
それに対して、このビューローは、
奥行き「35cm」と、
多くのビューローよりも狭い設計にしています。
画像上:一般的なビューロー(55cm)/画像下:lefti(高さ35cm)
この奥行きは、デスクとしても使える
ちょうど良いサイズ感。
あまり奥行きを狭くしてしまうと、
デスクとして使いにくくなってしまいます。
そのため、コンパクトさとデスクとしての使い心地の
両立を考えた奥行き設計にしました。
また、それだけではなく、
高さも圧迫感を抑えた設計にしました。
北欧ヴィンテージのビューローは「1m越え」のサイズ
が多いので、圧迫感がどうしても出てしまいます。
そこで、1mは超えないように、ただデスクとしての
奥行きをしっかり確保できるように「99cm」
にして、少しでも圧迫感を軽減する設計をしています。
お子様の勉強机としての汎用性
子供の学習机を置けるほどのスペースの余裕がないと
いう方に、ビューローを学習机として使用して
頂くのもおすすめです。
リセノのスタッフも、ヴィンテージのビューローを
お子様の学習机として使用しています。
リビングに置いて「親の目の届く学習机」としても
使えますし、お子様が巣立った後は、収納として
使うことができます。
ビューローは一台で何役も担えるところが汎用性の
高い家具ですし、無駄にならない投資とも言えます。
美しい佇まいを完成させる「4つのデザイン」
ここまでは機能的な面をお話させて頂きましたが、
ここからは、細かな意匠のこだわりをご説明して
いきます。
北欧ヴィンテージを彷彿させる繊細な取手
取手の部分は北欧ヴィンテージの黄金期を
彷彿させるように繊細な技術の詰まった取手を
あしらっています。
こちらの取手をあしらうことで、美しい顔と上質さを
プラスしています。
側面の大きな柔らかい曲線
側面には、大きな柔らかい曲線が施されています。
こちらは、上にいくにつれて窄まっている形状に
なっています。Aラインという下が広がるような
設計です。
その効果でより圧迫感を軽減させているのも魅力です。
斜めの引き出しの陰影
引き出しは、斜めの形状を採用しました。
この形状は、1960年代の北欧ヴィンテージ家具にも
見られるもので、単調な箱物にリズムをつけるという
意味でこのような意匠にしているそうです。
斜めの角度によって、影が落ち、陰影も楽しめる
ようになっています。
美しいオーク材の木目が、お部屋を美しく彩ります。
leftiに使用しているのは、オーク材。
古くから家具材として親しまれてきたこの木は、
経年によって少しずつ飴色へと深まっていく
美しい変化が魅力です。
ヴィンテージ家具にもよく使われており、
「育てるように楽しめる木材」として
長く愛されています。
使い続けるほどに、
より美しい風合いへと変わっていく。
そんな経年変化を楽しめる素材として、
このオークを選びました。
飴色に育てていくのも楽しみの一つです。
Re:CENO productで定番の
「3カラー」をご用意しました。
カラーは、リセノで定番の「3色」をご用意しました。
- 北欧家具をイメージした「ヴィンテージレッド」
- お部屋馴染みの良い爽やかな「ナチュラル」
- 深みがあり、こっくりと趣深い「ブラウン」
お部屋のイメージに合わせて、
お選びいただけたらと思います。
ヴィンテージレッド
「ヴィンテージレッド」は、
1950年代頃の北欧ヴィンテージ家具をイメージした、
「lefti」で一番おすすめのカラーです。
赤味のあるブラウンカラーが、
お部屋に落ち着きを感じさせてくれます。
ダイニングチェアの「folk」シリーズでも
同じヴィンテージレッドカラーを展開していますので、
統一感のあるスタイリングを楽しんでいただけます。
ナチュラルカラー
こちらは、明るくさわやかな表情の「ナチュラル」。
北欧らしいさわやかなお部屋作りを目指す方には、
ぜひとも選んでいただきたいカラーです。
家具の色味は、
明るいほどお部屋を広く見せてくれます。
ひとり暮らしのワンルームや寝室を、
できるだけすっきり軽やかに見せたいという方にも
ぴったりの色味です。
ブラウンカラー
こちらは、渋めの表情が美しい「ブラウン」。
ナチュラルよりも一段深みがある色味で、
木の質感やヴィンテージライクな雰囲気を楽しめます。
男性っぽい印象を受けるブラウンカラーですが、
リセノスタッフの中では
意外にも女性人気の高いブラウン。
深みを感じる独自の色合いで、
美しいスタイリングに仕上がります。
こだわりを詰め込んだ「ビューロー lefti」。
2025年11月12日(水)より発売します。
というわけで、新作のビューローについて、企画経緯
とコンセプト設計を書いてきました。
北欧ヴィンテージ家具のように長く使って頂いて、
色の経年変化や愛着を持って頂ければ幸いです。
使い心地、見心地を両立した製品ですので、ぜひとも
収納選びに加えていただければ嬉しく思います。

収納とデスク、飾り棚の 1台 3役が叶う、「ビューロー lefti(レフティ)」。 コンパクトなお部屋でも使いやすい、機能性と美しさを兼ね備えています。
https://www.receno.com/desk/leftibu.php































製品企画 中原
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店舗MG 岩田