
公開日 2025年09月02日(火)
【まいにち、ちょっといいこと。】夏の思い出と「ただいま」日常
久しぶりに自宅のドアを開けたとき、
少しこもった空気と、見慣れた家具たちが
静かに出迎えてくれました。
なつかしさとも愛おしさとも言えぬ
ほっとした気持ちが押し寄せてきて、
誰もいないはずなのに、
自然と「ただいま」と声がでて。
ああ、わたしの暮らしに戻ってきたんだなぁ、と。
今年の夏休みは2週間と少し、子どもたちと
実家のある福岡に帰省していました。
今回は夫が仕事で忙しかったので母子での帰省。
「妻」の役割をしばしお休みさせてもらって、
母や父の手料理に、いつもより
ちょっと手を抜ける家事と育児。
両親に甘えてほっと一息、
ご褒美のような時間を過ごしました。
子どもたちは子どもたちでプール、
川遊び、海水浴、BBQ、流しそうめん、
川釣り、花火、お祭り、
温泉、かき氷、夜の動物園...。
私が子どもだった頃のように、朝から晩まで
全力で向き合って楽しませてくれた両親のおかげで、
夏と聞いて連想するものは大体満喫できたはず。
こんがり日焼けした小麦色の肌が楽しんだ証。
最後は東京から夫が駆けつけてくれて、
美しい日本の夏の景色を、
これでもかというくらい
めいっぱい目に焼き付けました。
そんな宝箱のような時間もあっと言う間。
新学期を前に、またいつもの暮らしに戻ってきました。
荷解きをして、洗濯機を何度かまわして、
からっぽだった冷蔵庫の中身を補充して。
この「日常に戻っていく」時間が
実は結構好きで、旅行や帰省の後、
密かに楽しみにしている時間でもあります。
いつもは少し面倒に感じていたはずの家事も、
久しぶりの自宅でのそれは新鮮で、「いつもの感じ」に
身体がなじんでいく過程が心地よくて。
スーツケースを片付けて、あちこち家を整えて、
やっぱり、ここがわたしの場所なんだなぁとしみじみ。
お気に入りのソファに、間接照明のやわらかい灯り、
出窓に置いたグリーンの影に
季節を感じるポスターや置き物。
少しずつ整えてきたものは
どれもやっぱりとても愛おしくて。
非日常の時間があるからこそ、
日常の細かな部分に愛おしさを感じられる。
そして、日常のリズムがあるからこそ、
旅や帰省のような非日常の時間が
ぐっと心に残るのだと思います。
どちらか一方ではなく、
どちらもわたしにとっては大切な時間。
行き来することで、その両方が、
より深く心に残るような気がしています。
帰ってきて数日。
いつものように朝自転車で
息子の保育園の送迎をする際、
肌に触れる風が今までより柔らかくてはっとしました。
まだまだ日中は暑いけれど、
確実に季節は少しずつ秋へ向かっていて。
楽しかった夏の思い出をそっとしまいながら、
インテリアにも少しずつ秋を迎える準備中。
ポスターを入れ替えて、
お気に入りのブランケットを出してみたり、
秋色のクッションを探したり。
ホットの飲み物が美味しくなるので
お茶コーナーの充実もこの季節の楽しみ。
大好きな秋。
暮らしのなかにも、ゆっくりと季節を取り入れながら
またこの家で日常を積み重ねていきたいと思います。
みなさんにとっても、
秋がやさしい時間でありますように。