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【シンプルを極めるレシピ】
ほどよい甘さがクセになる。イチジクと山椒のフリット

こんにちは。料理家の松山たけしです。

夏から秋にかけて旬を迎える、イチジク

実は「フルーツ」として食べるだけでなく、
食事として調理すると、イチジクの可能性が
グッと広がることをご存じでしょうか?

fig_sansho_fritter_recipe (11).jpg

イチジクの甘さは、
砂糖のような「わかりやすい甘さ」ではありません。
どこか発酵に近い、そんな甘さです。

以前は、ピーナッツバターと味噌を合わせたソースで
イチジクを和えるレシピをご紹介しましたね。

イチジクと味噌・乳製品の相性がいいのは、
この「発酵っぽさ」に理由があるように思います。

つまりイチジクは、
食事としてのポテンシャルがとても高い果物なんです。

ということで今回は、
イチジクと山椒のフリットのレシピをご紹介。
ぜひご家庭でお試しください。

香りも彩りも豊かな秋のフリット

fig_sansho_fritter_recipe (10).jpg

フルーツを使った天ぷらやフリット。
時おり見かける料理ですが、
中でも一番相性がいいのはイチジクだと思います。

果汁がふくらみ、香りがふわっと立ち上がり、
サクッとした食感で、中はとろ~り。
甘すぎず、なんとも奥行きのある味わいです。

「フルーツを揚げる」って、
なかなか勇気がいるかもしれません。
でも、一度味わえばヤミツキです。

熟れすぎたイチジクは崩れやすいので、少し硬めのものを選びましょう!

fig_sansho_fritter_recipe (9).jpg

そのままでもおいしいですが、
ここにスパイスの「香り」をプラスします。

フルーツとスパイスハーブの組み合わせって、
本当に楽しいです。

個人的に好きな組み合わせは、
「いちご」に「カルダモン」、「りんご」に「シナモン」、
「桃」に「クローブ」、「ぶどう」に「ローズマリー」、
「バナナ」に「バジル」...。

どれも感じたことのない、ハッとするおいしさです。

そしてイチジクに一番合うスパイスは、
山椒だと思っています。

fig_sansho_fritter_recipe (8).jpg

山椒の青い香りと、ピリっとした刺激のアクセントで、
果実の甘さの奥を涼しい風が通り抜けるような感覚に。

できれば初夏に下処理して冷凍させておいた
実山椒を使いたいところですが、
もちろんお手軽に粉山椒でもOKです。

想像以上のおいしさが、気軽にできてしまいます。

fig_sansho_fritter_recipe.jpg

こちらのフリットは、
イチジクの色合いも魅力的です。

皮付きで半分にカットしたものを揚げて、
仕上げに断面を見せるようにさらにカットすれば、
見た目も美しい秋の一品の完成です。

材料(2〜3人分)

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  • イチジク(やや硬めのもの) 2〜3個
  • 卵黄 1/2個
  • 薄力粉 50g
  • 水(よく冷やしたもの) 50cc前後
  • 塩 ひとつまみ
  • 揚げ油 適量
  • 実山椒(粉山椒でもOK) 少々

作り方

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① イチジクを皮ごと半分にカットします。

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② ボウルに卵黄を入れ、水、塩を加え、軽く混ぜます。

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③ さらに薄力粉を加え、トロッとするまで混ぜます。

このとき、しゃばしゃばすぎるようでしたら、粉を足してください。

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④ 油を180℃に熱し、
 衣をまとわせたイチジクを揚げます。

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⑤ 泡が細かくなり、衣がほんのり色づいたら上げます。
 (おおよそ1~2分ほど)

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⑥ 油をよく切り、半分にカットして盛り付けます。
 仕上げに刻んだ山椒をひと振りすれば、完成です!

イチジクのほどよい甘味と、山椒の香りが
相性バツグンな秋の一皿。ぜひ一度お試しください。

▼フルーツの甘みを活かした一品。こちらも合わせてご覧ください◎


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