センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「レピテーション」のセオリーをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-07-19.php公開日 2025年09月17日(水)
更新日 2025年10月13日(月)
16畳の長方形LDKのレイアウト術!
「横長」「縦長」間取りの家具配置のコツは?
こんにちは、カメラマンの辻口です。
今回は、リセノのプロサポートに
お客様からよくご相談いただく
「16畳LDK」のレイアウトについてです。
16畳LDKには、大きく分けて
横長・縦長といった「長方形」の間取りと
真四角に近い「正方形」の間取りの
2つがあります。

今回ご紹介するのは
横長・縦長の「長方形間取り」についてですが、
- どのように家具を配置すればよいかわからない
- なんだか家具がポツンとして、バランスが悪い
- 窓や建具があって難しい
といったお悩みをよくお聞きします。
このマガジンでは、横長・縦長のそれぞれの
レイアウトをシミュレーションしながら、
お部屋づくりのコツをご紹介します。

これからお引っ越しを予定している方や、
現在のお住まいを見直したいとお考えの方は、
ぜひお役立ていただけますと幸いです。
16畳のLDKってどれくらいの広さ?

「1畳」とは、その名の通り「畳一枚分」の広さです。
地域によって大きさに違いはありますが、
不動産業界では「1畳=1.62㎡以上」と定義されています。
16畳の広さはおよそ「25.9㎡」となり、
正方形のお部屋であれば 5.1m四方。
長方形のお部屋では、間取りにもよりますが
「6.5m×4.0m」ほどの広さが一般的です。
「LDK」「LD」「L」の違い

「LDK」とは、
リビング・ダイニング・キッチン
が含まれるお部屋のことです。
▼「LDK」「LD」「L」の違い
・LDK:リビング+ダイニング+キッチン
・LD:リビング+ダイニング
・L:リビングのみ
キッチンもLDKの畳数に含まれる場合、
3~4畳ほどをキッチンが占めます。
なので「16畳のLDK」という間取りの
リビングとダイニング部分は、あわせて
実質12~13畳ほどの広さになります。
4~5人で暮らせるような、家具の配置にも
ある程度ゆとりが持てる広さです。
長方形の16畳LDKの特徴とは?

さて、16畳LDKの長方形間取りには、
どのような特徴があるでしょうか?
「メリット」と「デメリット」に分けて考えてみます。
メリット

まずメリットについてですが、
長方形という形は、ある程度の広さがあれば、
家具のレイアウトがしやすい間取りといえます。
なぜなら「リビング」も「ダイニング」も
家具を並べると正方形に近い形になることが
とても多いからです。

リビングとダイニングが連なるLDKの配置は、
正方形 + 正方形 = 長方形というふうに、
自然と縦長、あるいは横長の形に落ちつきます。
12畳以下のLDKでは工夫が必要となる配置ですが、
広さにゆとりがある16畳LDKでは、
無理なくこのレイアウトを作ることができるのです。
デメリット

デメリットとしては、
16畳LDKがある広めのお部屋や戸建てでは、
LDK部分が他のお部屋と隣接していることが多く、
扉や窓が壁面にある場合が多いです。
扉や窓の前は、基本的には家具を置くことが
できないので、レイアウトの工夫が必要になります。
16畳LDKのレイアウトのコツ
続いて、
16畳のLDKのレイアウトのコツを4つご紹介します。
- 間取りのサイズにあった家具を選ぶ
- リビングとダイニングのつながりを意識する
- ソファーとダイニングテーブルの配置パターンを理解する
- リビングとダイニングをゆるやかに区切る
① 間取りのサイズにあった家具を選ぶ

3人掛けソファー、4人テーブルの例
また、最初にもご紹介したとおり、長方形の
16畳LDKは「6.5m×4.0m」という寸法が
ポピュラーで、短辺で少なくとも
「3m~4m」の長さがあります。
家具の大きさが間取りにあっていないと、
少しチグハグとしたバランスの悪い印象に。

2人掛けソファー、2人テーブルの例
ソファーであれば3人掛け、テーブルであれば
4人用など、大きめのサイズの家具を
お選びいただくと整ったLDKを作ることができます。
② リビングとダイニングのつながりを意識する
2つ目のポイントは、
リビングとダイニングのつながりを意識すること。
LDKはリビングとダイニングが同じ空間にあるため、
それぞれでテイストが異なると、
チグハグな印象になってしまいます。
具体的に気をつけたいポイントを3つご紹介します。
・家具の高さを揃える

リビングとダイニングの家具の高さを揃えると、
LDK全体で統一感のある空間になります。
まったく同じ高さに揃えるのは難しいので、
「極端に背の高い家具を置かない」ことがポイント。
特に、リビングやダイニングに置く収納家具を
ソファーやテーブルの高さに合わせると、
すっきり整った印象になりやすいです。
・家具の色や素材に共通点を持たせる
リビングとダイニングの家具の色・素材に
共通点を作ると、空間全体に調和が生まれます。
たとえば、同じ「木」素材の家具であっても、
ナチュラルカラーとヴィンテージレッドカラーでは、
与える印象がまったく異なります。
ここまで大きな違いでなくとも、
家具の色が微妙に異なっていると、
なんとなくバラバラな印象になります。
家具の色や素材を揃えていただくことで、
すっきり整ったLDKになります。
▼色や素材に統一感を持たせる「レピテーション」のテクニックはこちらをチェック。
・照明の光の色を合わせる
見落としがちですが、リビングとダイニングに
バランス良く照明を配置いただくことも重要です。
特に、リビングとダイニングで照明の
「光の色」が揃っているかどうかを確認しましょう。
たとえば、ダイニングはオレンジ色、
リビングは白色の照明ですと、
どうしてもチグハグな感じになってしまいます。
「電球色」=オレンジ色、「昼白色」=白色
2つの空間の光の色を合わせることで、
統一感のあるLDKを作っていただけます。
リセノのおすすめは、リラックス感を演出できる
オレンジ色の「電球色」です。
シーンに応じて光の色を変えたい場合は、
調光・調色機能のある「スマートLED電球」を。
こちらを取り入れていただくと、
作業時は白色、リラックス時はオレンジ色と、
照明の色を自由に変えることができます。
▼「スマートLED電球」について詳しく知りたい方は、こちらをチェック。
スマートLED電球のメリットや仕様、設定にまつわる疑問にお答えします。
https://www.receno.com/pen/lightings/u19/2022-10-21.php③ ソファーとダイニングテーブルの配置パターンを理解する
3つ目のポイントは、
ソファーとダイニングテーブル、
それぞれの配置パターンを理解すること。
リビングの主役はソファー、
ダイニングの主役はダイニングテーブルです。
それぞれの配置パターンのメリットを理解して、
それらを組み合わせることで、
暮らしに合ったレイアウトが完成します。
・ソファーの配置パターン
① 壁付けパターン
1つ目は、「壁付けパターン」です。
メリットは、大きなソファーを壁に寄せることで、
リビングに広いスペースを確保できること。
ソファーに座ったときにダイニング方向を向きやすく、
コミュニケーションを取りやすいことも特徴です。
② アイランドパターン(リビングとダイニングの間に配置)
2つ目は、「アイランドパターン」です。
壁から離して配置するメリットは、左右に
人が通るための通路を確保できることです。
リビングとダイニングの間に置いた場合は、
2つの空間を区切る役割も果たします。
・ダイニングの配置パターン
① アイランドパターン
1つ目は、「アイランドパターン」です。
壁から離してテーブルを置くことで、壁際に
サイドボードなどの収納家具を置くことができます。
② キッチンに寄せるパターン
2つ目は、「キッチンに寄せるパターン」です。
メリットは、キッチンで作業している人と
テーブルに座っている人で会話しやすいことと、
キッチンからテーブルに料理を出しやすいこと。
テーブルをキッチン側に寄せることで、
リビング側のスペースを広く取ることもできます。
④ リビングとダイニングをゆるやかに区切る
4つ目のポイントは、
リビングとダイニングをゆるやかに区切ること。
リビングとダイニングのつながりは意識しつつも、
2つの空間を視覚的に区切ることで、
メリハリのあるLDKになります。
おすすめの区切り方を4つご紹介します。
・ラグ

ラグがないと、ひと続きになっている印象に。
1つ目は、リビングにラグを敷いていただくこと。
たったこれだけで、リビングとダイニングを
視覚的に区別することができます。

ラグがあると、区切りがはっきりします。
ラグは通り道の障害にならないため、
もっとも取り入れやすいおすすめの方法です。
・ソファー

ソファーが間に配置されていないパターン
2つ目は、リビングとダイニングの間に
ソファーを配置いただくことです。
先ほどご紹介した
「アイランドパターン」の配置がこちらに該当します。

ソファーが間に配置されているパターン
こちらのレイアウトは、
「背もたれの低いソファー」を選んでいただくと、
お部屋が窮屈な印象になりにくくおすすめです。
・観葉植物
観葉植物が間にないパターン
3つ目は、リビングとダイニングの間に
観葉植物を配置いただくこと。
大きめの観葉植物なら、
ゆるやかに空間を仕切る役割も果たしてくれます。
観葉植物が間にあるパターン
生活動線を遮らないよう、他の家具との距離を
十分に開けておくことがポイントです。
家具で仕切る

仕切りの家具がないパターン
4つ目は、家具で仕切るという方法です。
16畳の長方形LDKであれば、リビングと
ダイニングの間に、奥行きの浅い家具を
設置できる場合が多いです。

仕切りの家具があるパターン
仕切りとして使用する家具は、サイドボードや
シェルフといった収納家具をお選びいただくと、
お部屋の利便性が増します。
▼お部屋を区分けする「ゾーニング」について知りたい方は、こちらをチェック。
お部屋をまとまめるテクニック、「ゾーニング」についてお伝えします。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u35/2022-07-19.php「横長LDK」をレイアウトするポイント
では、ここからは「横長」と「縦長」に分けて、
それぞれのレイアウトのコツや、おすすめの
家具配置パターンを、3Dの実例を見ながら解説します。
① 「横長LDK」の特徴は?

「横長LDK」は、入口から見たときに
お部屋が左右に広がっている間取り。
正面には、採光のための掃き出し窓が
並んでいることが多く、
日当たりが良いのが特徴です。

一方で、窓の前は基本的に家具が置けないので、
レイアウトを工夫する必要があります。
② おすすめのレイアウトパターン

4人家族でのお住まいを想定して、
「横長間取り」でおすすめの
レイアウトを解説していきます。
リビングのレイアウト

まずリビングですが、テレビは窓の前に置くと
眩しく、導線も塞がるので、奥の壁面に置きます。
そしてテレビと正対する形で、
ソファーはアイランド型にレイアウトします。
このリビングのレイアウトには、
- ソファーでリビングとダイニングをゆるく区切れる。
- ソファーとテレビが正対するので、視聴しやすい。
- ダイニングからもテレビが見える。
といったメリットがあります。

ただ、テレビが見やすい反面、テレビの存在感が
悪目立ちしてしまうので、左右には観葉植物や
フロアライトなど、スタイリングの工夫を
取り入れると美しく仕上がります。
誰でも真似できる「セオリー」を使って、2つのコーディネートを提案します。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u4/2025-08-29.phpダイニングのレイアウト

そしてダイニングのレイアウトは、
ダイニングテーブルを壁から離したアイランド配置、
それによって空いた壁面にはサイドボードなどの
収納家具を取り入れるのがおすすめです。
このレイアウトには、
- 導線が多く確保できる。
- ダイニング近くに収納を確保できる。
- 「フォーカルポイント」を作ることができる。
というメリットがあります。
他にもダイニングテーブルを壁付けにする
レイアウトもありますが、そちらは
導線を1つなくしてスペースを確保するテクニック。
広さにゆとりのある16畳LDKであれば、
アイランド配置で導線を多く確保するのが
おすすめです。

また、アイランド配置で空いた壁面に
サイドボードを取り入れることで収納を
確保できるだけでなく、お部屋の見どころになる
「フォーカルポイント」を作ることができます。
「横長間取り」の左右の壁は、お部屋に入ってから
目線が真っ先に向かう場所なので、サイドボードを
土台として壁面を飾ることで、お部屋を素敵に
仕上げることができます。
アレンジのレイアウトパターン

リビング側のレイアウトで、
「リビングにも収納がほしい」「テレビが目立つのが嫌」
という場合は、ソファーを窓側に配置する
レイアウトもご検討いただくのが良いでしょう。

こうすることで、奥の壁面に収納家具を
置くスペースを確保することができます。
収納家具やテレビボードは壁から離すアイランド配置
が難しい家具ですが、ソファーであれば
掃き出し窓の導線を確保して置いても
違和感がありません。

ダイニングからテレビが見えにくくなって
しまいますが、食事中にお子様がテレビを見るのが
気になる方は、むしろこちらのレイアウトのほうが
おすすめです。
また、ダイニングの向きを変えて、リビングに
背が向く座席を作ると、より食事に
集中してもらいやすくなります。
「縦長LDK」のレイアウトのポイント
続いて、縦長LDKについて解説していきます。
「縦長LDK」の特徴は?
縦長LDKは、お部屋の入口から
奥に広がった間取りのことです。

一番奥に掃き出し窓が配置されていることが多く、
「横長」の間取りに比べて壁の面積が
多いのが特徴です。
おすすめのレイアウトパターン
こちらも、4人家族でのお住まいを想定して、
縦長LDKのおすすめのレイアウトに
ついて解説していきます。
リビングのレイアウト

リビングで意識しておきたいのは、
「窓の前に家具を置かないこと」です。
縦長LDKの場合は、入口から掃き出し窓まで
スッと視線が抜けていると、開放的で
広く素敵なお部屋になります。

また、掃き出し窓は出入り口となるので、
実用的な部分でも、窓前は空いている方が良いです。
16畳の広さがあれば、窓の前を空けても、
ある程度ゆとりを持って
レイアウトすることができます。
ですので、リビングは背面を壁付けにソファーを
置いて、その正面にテレビを配置するのが
最もおすすめのレイアウトです。

テレビはできるだけ目立たない方が良いので、
入口から対角の壁にソファー、そしてその正面に
テレビを配置するのが良いでしょう。
縦長間取りはダイニングとのバランスを調整しやすく、
リビングを重視される場合には、広めの
カウチソファーを置くのも1つの選択肢です。
ダイニングのレイアウト
そしてダイニングのレイアウトは、横長と同じく、
ダイニングテーブルは壁から離したアイランド配置、
導線側にサイドボードを取り入れるのがおすすめです。

また、16畳であればサイドボードを壁面においても
導線を確保できることが多いです。
そして、配置の際は入口からの導線や視線の抜けを
遮られないように家具を配置しましょう。
アレンジのレイアウトパターン
縦長の場合でも「リビングに収納がほしい」という
方もおられると思います。
その場合はダイニングの間に
「収納」兼「仕切り」の家具を
取り入れるのがおすすめです。

このパターンでは、ソファーをサイズダウンし、
ダイニングテーブルをキッチンに寄せ、
仕切りの収納家具を取り入れるスペースを
確保しました。
「収納」と「仕切り」として置く家具は、
裏から見ても問題のないデザインのものを
お選びいただくのが良いです。

また、入口からの導線や視線を遮らない
「高さ」と「幅」のものを選びましょう。

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https://www.receno.com/pen/knowhow/u4/2025-04-25.phpレイアウトのコツを押さえて、
LDKを美しく整えましょう。
いかがだったでしょうか。
それでは、今回のおさらいです。
▼16畳LDKのレイアウトのコツ
- 間取りにあわせた大きさの家具を置く
- リビングとダイニングのつながりを意識する
- ソファーとダイニングテーブルの配置パターンを理解する
- リビングとダイニングをゆるやかに区切る
▼リビングとダイニングのつながりを作るポイント
- 家具の高さを揃える
- 家具の色や素材に共通点を持たせる
- 照明の光の色を合わせる
▼リビングとダイニングの区切り方
- ラグを敷く
- ソファーを間に置く
- 観葉植物を間に置く
- 仕切りの家具を置く
今回のマガジンが、
皆さまのお部屋づくりのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
▼こちらのマガジンもおすすめです。
「コンセントの位置や間取りの制限で、どうしても動かせない家具がある...」そうお悩みの方へ、レイアウトのコツをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u85/2025-08-01.phpリビングとダイニングのバランスが難しい「縦長LDK」のレイアウト。 ライフスタイル別に事例をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/coordinate/u85/2025-07-11.php












編集部 増田
お客様係 山崎
編集部 江上