公開日 2021年10月27日(水)
更新日 2022年08月21日(日)
【リセノのあの人】メディアチームの中原さんへ
インタビューしました。
こんにちは。
撮影チームの辻口です。
リセノでは、インテリアの魅力を
リアルな暮らしの中でお客様に
感じてもらえるよう、写真の中にモデルとして、
スタッフたち自らが登場しています。
インテリアが好きで、暮らしを楽しんでいる
リセノスタッフなら、誰もが素敵でおしゃれな
暮らしのヒントを持っているはず。
そんな、ちょっと気になる「リセノのあの人」たちに
インテリアのカメラマン暦4年、リセノ暦1年の
僕からインタビュー。リセノの裏側や暮らしに
まつわるお話を伺っていきたいと思います。
![]()
「メディアチーム "巨匠" 中原さん」
![]()
第二回目の今回は、入社6年目、制作部と
撮影チームのリーダーを務める中原さんです。
マネジメントだけでなく、バイヤー業務やデザイン、
カメラマンやライターなど、プレイヤーとしても
多岐にわたる仕事をストイックにこなす姿から、
社内では「巨匠」と呼ばれることも。
インテリア雑誌やWEBメディアに取り上げられるなど
内外から注目を集めている中原さん。その素敵な
ご自宅や、ナチュラルヴィンテージの誕生にまつわる
ストーリーなど、コアなお話をたくさん伺うことが
できました。
本当に作りたいものを、
自分たちの手で。
![]()
リセノ第14期 社内共有会メインビジュアル 中原さんデザイン
辻口:
中原さんはリセノの社内で、"先生"や
"巨匠"といった異名もお持ちです。
中原:
若干イジられてる感はありますが笑
そういえば、なぜか前の会社でも同じような
呼び名をいただいてました。
辻口:
中原さんをよく知っている僕としては、
そんなに不思議じゃないですね笑
最近では中原さんのご自宅が、インテリア雑誌や
Webメディアへ取り上げられたりと、
社内だけでなく、外部からも注目を集めておられます。
![]()
中原:
恐れ多いですが、ありがたいことに我が家を
取り上げていただく機会がありました。
最初はどうしようかと思ったのですが、
せっかくの機会なので、協力させていただきました。
辻口:
今日はそんな素敵なご自宅も見せてもらいつつ、
仕事やリセノの裏側についても色々お話を
お聞かせ願えればと。
いつも一緒に仕事をさせていただいている
間柄ですが、本日はよろしくお願いします!
中原:
よろしく!![]()
辻口:
早速なんですが、リセノで現在取り組まれている
お仕事について教えてください。
中原:
最近はバイヤー・メディア活動を主に行っていまして、
その他にはデザインや写真の撮影、
動画チームとしての活動、ウェブメディアの
ライティングなどを行っています。
辻口:
仕事が多岐に渡りすぎて
どこから聞けばいいのか...笑
制作部と撮影チームのリーダーも務められていて
多忙を極めている中原さんですが、
当初はデザイナーとして入社されたと聞いています。
前職ではどんなことをされていたのでしょうか?
中原:
前職では制作会社で13年ほどカタログや
パッケージなどグラフィックを中心にデザインを
やっていました。
リセノに前職で一緒に働いてたデザイナーの知人が
いて、僕がインテリア好きということもあり、
声をかけていただいたことをきっかけに
デザイナーとしてリセノに入社しました。
![]()
"照明の選び方"のバナー 中原さんデザイン
辻口:
なるほど。
制作会社ではどんなものを
手掛けられていたんでしょうか?
中原:
色々やりましたが、わかりやすいところで
言うと「午後の紅茶」のパッケージをデザイン
したこともありました。
辻口:
午後ティーですか!
驚きです。
そういった大きな仕事に関われるのは
すごく花形な仕事に思えるんですが、
転職されることに迷いはなかったんでしょうか?
中原:
確かに、大きな仕事に関われる機会も少なく
なかったですし、寝る間も惜しんでチーム一丸で
作業に取り組んだのも良い思い出です。
ただ、制作会社の仕事はクライアントワークなので、
依頼された会社の意向が最優先ですから、
要望に対しては絶対にNOとは言えない環境でした。
クライアントとのやり取りの中で、自分の描いた
イメージからどんどん遠ざかってしまうことが
歯痒く感じることもありました。
辻口:
もっと自分が良いと信じたイメージに
突き進んでいけるような仕事がしたかった、
ということでしょうか?
中原:
そうですね。
関わる人数も多かったので、自分でやっている感も
ちょっと薄くて。自分が活躍しているという実感が
欲しかったのかもしれません笑
![]()
Evianのパッケージを共有会に合わせてリデザイン
辻口:
リセノでは大活躍されています笑
中原:
ありがとう笑
リセノは自分たちがクライアントなので、
良くも悪くも、OKを出すのもNGを出すのも
自分たち次第です。
辻口:
制作会社とはどんなところが違ってくるでしょうか?
中原:
リセノでは、結果が自分達に返ってくる分、
いかに自分を磨き続けてクオリティを上げ
続けられるかが勝負、というところでしょうか。
すべてが自分たち発信での活動になりますので、
生み出し続けるという、以前とはまた違った苦労も
ありますね。
買いたいより、作りたい。
こだわりのDIY
![]()
真鍮を使ったペンダントライト 中原さん作
辻口:
作ることへの実感にこだわる中原さんですが、
リセノのWebマガジンではDIYの連載をされています。
そのクオリティの高さから、記事が公開される度に
社内でちょっとしたどよめきが起こります。
中原:
変態だと言われることもありますね笑
辻口:
色んな異名をお持ちです笑
DIYはリセノに入る以前からされていたんでしょうか?
中原:
今のマンションに引っ越してから、
自分好みの住まい作りの為に始めたのが
きっかけだったと思います。
カッコイイものや素敵なものを見ると、
買いたい気持ちより自分で作りたい衝動に
駆られるんですよね。
その気持ちをここで発散してるというのもあります笑
![]()
宝石みたいなせっけん 中原さん作
辻口:
根っからのクリエイター気質です。
ちなみにDIYの作品はいつもどれくらいの期間で
製作されてるんでしょうか?
中原:
頭の中でぐるぐると構想を練るのが何日も
かかりますが、物を作るだけだったら、
丸一日~二日くらいですかね?
設計図がないので、作る練習をしたり
研究をしたり撮影もしながらなんで、実際は
もうちょっとかかりますが笑
辻口:
マガジン上では分かりやすくまとめられていますが、
裏側ではめちゃくちゃストイックに
取り組まれていますね!
中原:
いえいえ笑
撮影の練習になりますし、頭の体操にもなりますね。
![]()
丸めて運べるミニテーブル 中原さん作
「未経験」から「メインカメラマン」へ
![]()
辻口:
多彩な才能をお持ちの中原さんですが、
少し前まではメインカメラマンを務められていました。
デザイナーからカメラマンを兼任するようになった
きっかけは何かあったのでしょうか?
中原:
カメラマンに欠員が出たタイミングで、
代表の山本さんから、やってみない?と
お声がけしてもらいました。
![]()
「ヴィンテージ扉の家」 スタイリング・撮影 中原さん
辻口:
濱田さんの時もそんなお話があったような...笑
カメラマンとしての経験はあったのでしょうか?
中原:
いえ、もともとカメラを持ってすら
いなかったので、お話をもらった時は正直
焦りましたし、ビビりました。
辻口:
リセノでは、カメラマンは撮影するだけでなく
スタイリングも行うので、なかなか勇気が
いりますよね。
中原:
そうだね。
なのですぐにカメラを買って、週末は
家で猛特訓していました。
インテリアコーディネートも見るのは好きだし、
自宅も多少頑張っていましたが、実際の
スタイリングはまた別モノで、本当に難しかったです。
![]()
「琵琶湖沿いの家」 スタイリング・撮影 中原さん
辻口:
何でもストイックに取り組む中原さんですが、
現在まで、未経験から始まったとは思えないくらい、
メインカメラマンとして素敵な
写真の数々を撮影されてきました。
中原:
思うように撮れるようになってからは、
毎日の撮影が本当に楽しかったですね。
自分で納得いくまで撮影できる分、
満足度も高いです。
![]()
スタイリング・撮影 中原さん
辻口:
中原さんが撮影の時に気をつけている
ことはなんでしょうか?
中原:
商品とともに素敵な空間を見せるのはもちろんですが、
リアルとかけ離れないように工夫をしています。
最初はいかにかっこよく、いかにオシャレに撮れるか
を追求していましたが、それって実際の生活では
ありえないよね?とチームで話すようになりました。
![]()
辻口:
撮影を通して、実際の暮らしの風景に
近づけることの大事さに気づいていったと。
中原:
そうですね。
そこからは、あえて食パンの袋を見せたり、
新聞や本を雑多に置いたりと徐々にリアルな生活を
見せる撮影になっていきました。
辻口:
リアルな撮影といえば、リセノでは
自宅撮影というものを取り入れています。
これはどういったきっかけだったんでしょうか?
![]()
中原:
コントラクトの案件で、マンションでの撮影が
あったんですが、スタジオより断然リアルに
撮れたんですよね。狭さであったり、光の入り方で
あったりが生活感を出しているなと。
そこから、究極のリアルは
実際の家での撮影だ!ということになって、
自宅撮影というものが生まれました。
新築をリノベーション?
好きなものを詰め込んだ空間
![]()
辻口:
今でも、中原さんのご自宅で撮影された
写真が度々登場しています。
今回はその素敵なご自宅を見せて
いただけるということで。
中原:
まだまだ作り込めてないので、
ちょっと恥ずかしいんですが...。
![]()
辻口:
いや、十分すぎるほどの世界観だと思います笑
DIYの作品や、古いものが随所に散りばめられていて、
まさにナチュラルヴィンテージといった感じの
素敵なお部屋です。
Re:CENO productの製品も見られますね。
中原:
リビングのソファーはfolk、天井照明は
OIL PARCHですね。やっぱりヴィンテージを
取り入れた部屋との相性が良いです。
![]()
辻口:
ダイニングの天井には何やら変わった
照明がついていますね。見たことないタイプの
照明ですが、素敵です。
中原:
それは元々持ってた照明をカスタマイズして
自作した照明なんだよね。
![]()
辻口:
さらっと大作が出ました笑
中原さんのご自宅で一番印象的なのは、
なんと言ってもこの書斎スペースだと思います。
すごく素敵な空間になっていますが、
これは元々備え付けられたものでしょうか?
中原:
いえ、ここは元々納戸みたいな
スペースになる予定だったんです。
見取り図を見た時からこの書斎の構想があったので、
建築屋さんに「ここ書斎に変えるので、壁は
作らないままで」って相談したんですが、
資材の関係で変えられず、結局部屋が完成してから
友達の大工に頼んで...。
辻口:
ちょっと待ってください。
つまり、新築ができた後すぐに壁を壊して、
この書斎を作ったということでしょうか?
中原:
そうだね笑
辻口:
大胆すぎませんか?笑
奥様はどういう反応だったんでしょう。
中原:
「かっこよくなるならなんでもいいよ」
みたいなことを言ってたと思います笑
辻口:
素敵すぎるお話です!
ちなみに、Re:CENO Magでは中原さんの奥様が
エッセイを執筆されていて、素敵なご家庭の
様子を垣間見ることができます。
![]()
中原:
それは本当に照れるんで、ノーコメントで笑
辻口:
失礼しました笑
話を戻しまして...。
物量が多いのに、とてもまとまりがあるように
感じるのですが、何かスタイリングのコツが
あるんでしょうか?
![]()
中原:
一言で言うと、「リズムを持たせる」でしょうか。
丸、四角、大、小、縦長、横長を
組み合わせて、余白を埋めていくイメージで
コーディネートしています。
ごちゃごちゃしてしまうと思われそうですが、
ヴィンテージアイテムはどれもいい感じに
朽ちているので、自然と統一感が出てくれます。
辻口:
なるほど。
「リズム」とアイテムの統一感を意識すれば、
好きなものをたくさん並べても、まとまりの
あるお部屋に仕上げられるということですね。
![]()
ナチュラルヴィンテージに
まつわるストーリー
![]()
辻口:
中原さんのヴィンテージアイテム好きは
社内でも有名なところですが、蚤の市に通いすぎて
店の人から業者だと思われているという話が
個人的に好きです笑
中原:
そんな話したね笑
いつも朝7時過ぎくらいには会場に到着してるかな?
辻口:
うーん、業者ですね笑
ヴィンテージアイテムの
どんな所に魅力を感じるでしょうか?
中原:
そうですねぇ。
ピカピカの物や、綺麗に整った
物がもともとあまり好きじゃなくて。
錆びたりくすんだり歪んだりしてるものに
魅力を感じます。
計算されたものでなく、作る過程や
自然とそうなった結果として、同じものが
1つとない特別感みたいなのがたまらないですね。
辻口:
確かに、古いものの唯一無二な
感じっていいですよね。
![]()
中原:
うんうん。中にはけっこう雑な作りのものも多くて、
どんな人がどういう思いで作ったのかを
想像するのも楽しいですね笑
辻口:
ヴィンテージへの愛が止まりません笑
今ではナチュラルヴィンテージというスタイルを
確立したリセノですが、それ以前は北欧や
メンズライクなど、色んなテイストを
扱っていたと聞いています。
これは僕の推測なんですが、リセノにヴィンテージ
アイテムを持ち込んだのは、もしかして
中原さんじゃないですか?
中原:
あー...。確かに、当時は自分のお気に入りの
アイテムを家から持ってきては、
コーディネートに忍ばせてましたね笑
![]()
辻口:
つまり、ナチュラルヴィンテージの生みの親は
中原さんということになるでしょうか...?
中原:
生みの親というのはちょっと違うかな笑
ヴィンテージアイテムを取り入れたコーディネートを
代表の山本さんが気に入ってくださったんですよね。
そこから、山本さんがナチュラルヴィンテージという
ものを定義してくださって、徐々にスタイルとして
確立されていった、というところが正しいでしょうか。
辻口:
客観的に輪郭が作られたことで初めて、
コーディネートスタイルとして確立されていったと。
思わぬところで、ナチュラルヴィンテージの
誕生秘話が明かされました。
暮らしに心地よいものを届けたい。
![]()
辻口:
僕がインタビューするとついつい長くなって
しまうのですが、あともう少しだけお付き合い
頂ければと思います。
中原さんは現在、リセノからリリースする商品を
選定するバイヤーとしても活躍されています。
リセノで取り扱っている商品はどのように
選ばれているのでしょうか?
中原:
ナチュラルヴィンテージの世界観に合うか
どうか、見た目が素敵なのはもちろんですが、
それだけでなく、素材感や実際に使ってみた
ときのフィーリングは重要ですね。
辻口:
撮影を行う前などもそうですが、リセノでは
スタッフが実際に暮らしの中で使用してみた時の
インスピレーションを反映するよう
心がけられています。
中原:
これいいかも!と思っても、実際に使ってみて
使い心地があまりよくなかったりすると
採用を見送ったりしますね。
![]()
辻口:
逆に、スタッフが元々自宅で使用してものを
商品として取り扱うケースもありますよね。
中原:
そうですね、そういうリアルの中から
お客様に届けたいものが見つかることも
よくあります。
あとは、作り手の方のコンセプトや想いは、
選ぶ基準として大きいですね。
辻口:
バイヤーチームの方は作家さんや
メーカーさんとのコミュニケーションを
大事にされている印象がとても強いです。
中原:
そこはリセノの企業文化でもあるので、
大事にしてます。
商品をリリースしたあとに、メーカーさんから
「良いページを作ってくださってありがとう
ございます!」といったメッセージを頂くことあって、
そういう時はすごくやりがいを感じます。
![]()
辻口:
本当に嬉しいですよね。
逆にバイヤーとして苦労するところは
どんなところでしょうか?
中原:
よりこだわって作られたものほど、生産に時間が
かかってしまうものなので、そういった上質なものを
安定してお客様にお届けするにはどうすればいいかと
いつも頭を悩ませていますね。
辻口:
いいものだからこそ手に入りにくい、
というジレンマですね。
![]()
「インテリアの楽しさを、もっとたくさんの人に」
![]()
辻口:
中原さんがマルチに活躍されている分、
インタビューもすごい長さになってしまいました笑
最後に、メディアチームとして制作されている動画、
「センスのいらないインテリアシリーズ」について
お伺いして終わりたいと思います。
こちらはどういった経緯で始まったのでしょうか?
中原:
「インテリアの楽しさを、もっとたくさんの人に」
というのがリセノのスローガンなので、
初心者の方にも、簡単にインテリアを楽しんで
いただきたい!という想いからこのシリーズを
制作し始めました。
辻口:
構成から撮影、ナレーションから編集までトータルで
手がけらていますが、とても分かりやすいと
社内でも評判です。
あと、ご自身のイラストがとても似ています笑
中原:
イラストも自分で描きました笑
リセノには自社スタジオと様々な家具があり、
いろんな実例をしっかり自社で作りこんで
見せることができるので、そこが分かりやすさに
繋がっているのかなと思います。
辻口:
撮影は大変ですが、考えたことをしっかり形にできる
のが、リセノの制作環境のいいところですよね。
今日は色んなお話を聞かせていただきましたが、
今後中原さんはリセノでどんな風に
活躍されていきたいですか?
![]()
中原:
そうですねぇ。
まずは自分がしっかり一番楽しむことが大切だと
思っています。そうすれば、周りの人にも自然に
楽しんでもらえるのではないかと。
DIYや自宅のコーディネートで楽しさを発信したり
していますが、今後はその中で思いついたものを、
Re:CENO productの製品としてデザインして、世に
出せたらなと思っています。
皆さんのお家にお届けして、豊かな暮らしの
お手伝いができたら嬉しいですね。
辻口:
中原さんが手掛けられたものが
リセノからリリースされる日が楽しみです!
今日はお忙しい中、ありがとうございました!
中原:
ありがとう!
![]()














人事部 上辻
人事部 相馬
元編集部 岩部
京都店 榎本
リセノ制作部