公開日 2021年12月23日(木)
更新日 2024年12月17日(火)
【 まあ、いいペース 】20年前のクリスマスプレゼント
「なんで、わたしだけ本なの。」
クリスマスの朝。
当時7歳のわたしは、涙が止まりません。
毎年、おもちゃだったクリスマスプレゼントが、
小学一年生になった途端に、
本になってしまったのです。
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弟たち相手に、ケーキの大きさを
張りあうような大人げない長女は、
「わたしはお姉ちゃんだから、
次のステージにいったのよ。」
なんて、大人な考えには至りません。
そして弟たちも、ちゃんとらしく。
姉のことは、一切お構いなしで、
目の前のプレゼントに大喜びです。
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となりのイチゴは、大きく見えるけど...
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カメラのフィルターを通すと、近くにある方がツヤツヤで美味しそうです。
そんなこんなで。
両親は、泣いている娘をまえに、
いろいろなことを伝えてくれます。
しかし、当の本人は、
感情が溢れ出しているので、
入ってくる隙間はなく。
父は、「買いなおそうか?」
母は、「そんなことしなくていい。」
そういう感じだった気がしますが...
正直なところ、
親心にまつわる部分だけ、
記憶は、まるっとすっ飛んでいて。
やっとこさ、
本を読むようになった今。
苦い思い出が、ちがう形にかわって、
ふと、よみがえってきたのでした。
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2021年、出会った本のなかに、
こんなことが書かれていました。
北欧のお家は、
窓辺に花やテーブルランプが飾られていて、
道ゆく人を楽しませてくれる。
そんな、ささやかな工夫が、
ゆとりある街にみせてくれたり。
通りかかった人にとっては、
そこにやさしい人が住んでいるように感じられて、
あたたかい気持ちになる、と。
このエピソードを知ったとき、
またまた、
幼いころのクリスマスを思い出しました。
我が家は、12月になると、
父が連れていってくれる場所がありました。
行き先は、住宅街の中。
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12月限定、一帯のお家が、
電飾をまとって、キラキラする地域です。
イルミネーションを前にすると、
家族の会話がはずみ、
いつもケンカばかりの兄弟も仲良し。
当時のわたしは、ただただ
目の前にあるキラキラにときめいていたのですが...
今になって、住宅街の人々の
ささやかな気持ちによって、
つくられた時間だったんだなと気付きました。
そして、先日。
小学校からの友人が、
自宅に遊びに来てくれることに。
ささやかなおもてなしに、
お花を飾ってみました。
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最近、こんなことを思うことがあります。
インテリアって、
今まで貰ってきたものを繋げていく、
ひとつの方法でもあるなぁ、と。
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そして今日は、
2021年のクリスマス前夜。
20年前の今ごろを想像してみました。
きっと両親は、渡したプレゼントを前に、
大泣きされるなんて
思っていなかっただろう。
それか...
本当は分かっていて、
それでも本だったのかも。
回りまわって、今。
やっと、届きました。ありがとう。


















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