センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「レピテーション」のセオリーをご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-07-19.php公開日 2025年12月11日(木)
ダイニングチェアはバラバラでもOK!
失敗しない3つのポイントをご紹介します。
こんにちは。リセノ編集部の増田です。
世の中には、
美しいデザインのチェアがたくさんあります。
ダイニングチェアを選ぶとき、
「好きなチェアを複数組み合わせたい」
と思われる方もいらっしゃいますよね。
そこで心配になるのが、
「バラバラのチェアを組み合わせて、
変な印象にならないか」ということです。
チェア同士の個性がぶつかり合い、
まとまりのないダイニングになってしまっては、
せっかくの魅力が半減してしまいます。
そこで今回は、異なるチェアを
組み合わせるスタイリングについて、
選び方のコツを解説いたします。
実際にバラバラスタイリングを楽しんでいる
リセノスタッフの実例もご紹介しますので、
ぜひ最後までお付き合いください。
ダイニングチェアをバラバラにするスタイリング
異なるチェアを組み合わせるスタイリングは、
大きく分けて2種類ございます。
① セミ統一スタイリング
左:ウィンザーチェア Anne / 右:ダイニングチェア folk round arm
「2脚+2脚」のように、
チェアを偶数個で揃えるのが
「セミ統一スタイリング」です。
2脚セットで揃っているので、統一感はありつつ、
ダイニングの見た目に変化を取り入れられます。
すべてのチェアをバラバラにするよりも失敗が少なく、
初心者の方におすすめのスタイリングです。
② ミックススタイリング
4脚のチェアをすべて異なるデザインにするのが
「ミックススタイリング」です。
セミ統一スタイリングより
チェアを選ぶ難易度は上がりますが、
そのぶん遊び心を感じるダイニングになります。
中級者~上級者向けにはなりますが、
これからご紹介するコツを押さえることで、
誰でも実践していただけます。
ダイニングチェアをバラバラにするメリット
異なるチェアを組み合わせるスタイリングには、
次のようなメリットがあります。
- 個性的で遊び心のある空間になる
- チェアを使い分けられる
- 買い替え・買い足しがしやすい
① 個性的で遊び心のある空間になる
異なるチェアを組み合わせることで、
動きやリズムが生まれ、
遊び心のある空間になります。
チェアを1種類に限定しないことで、
好きなデザインを素直に選べて、
それがご自身の個性の表現になります。
チェアを統一するスタイリングも美しいですが、
どこか「住宅展示場」のような
生活感のない空間にもなりやすいです。
好きなチェアを好きなように組み合わせることで、
その人なりの「暮らし」が表れ、
親しみを感じるダイニングになります。
② チェアを使い分けられる
異なるチェアを組み合わせれば、
家族でチェアを使い分けることができます。
身長や好みに合わせて最適なチェアを選べるので、
ダイニングで過ごす時間が、さらに快適に。
お子さまがいらっしゃるご家庭では、
お子さま専用のチェアも
デザインの違いを気にせずに取り入れられます。
また、「くつろぎ用」「作業用」というように、
シーンに合わせてチェアを使い分けることもできます。
③ 買い替え・買い足しがしやすい
異なるチェアで組み合わせた場合、
買い替えや買い足しがしやすくなります。
すべて同じチェアで揃えようとすると、
もし廃番や在庫切れが発生した場合、
「1脚だけ揃わない...」となるリスクがあります。
一方、初めから違うチェアで揃えていれば、
チェアが1つ壊れたとしても、
気にせず新品に取り換えることができます。
また、時間の経過とともに好みが変化しても、
1脚から柔軟に追加・交換できるのが利点です。
バラバラのダイニングチェアの選び方
ここまで、異なるチェアを組み合わせる
メリットをご紹介しました。
ただ、
「ごちゃごちゃした印象にならないか心配...」
という方もいらっしゃると思います。
ここからは、失敗しないための
ダイニングチェアの選び方を3つご紹介します。
① 「素材」に共通点をつくる
左:ダイニングチェア CH24 Yチェア / 右:ダイニングチェア folk
まずは、「素材」に共通点をつくる方法です。
色やデザインがバラバラでも、木材や金属素材など、
素材に共通点を持たせることで統一感が生まれます。
特におすすめなのが、
背もたれや脚の素材を揃えること。
背もたれや脚は、
ダイニングの中でも視界に入りやすいパーツです。
特に背もたれは、テーブルの上から少しだけ
顔を覗かせるので、よく目立ちます。
ここの素材がビシッと揃っていることで、
チェアがバラバラでもまとまりを感じられるのです。
たとえば、木製チェアの中に
金属素材のチェアを組み合わせたいとき。
一見相反するような組み合わせですが、
背もたれに木材を使ったチェアを選ぶと、
うまくなじませることができます。
② 「色」に共通点をつくる
続いて、「色」に共通点をつくる方法です。
先ほどと考え方は同様で、素材やデザインが違っても、
同じ色のチェアを選ぶことで統一感が生まれます。
たとえば、一口に木材といっても、
さまざまな樹種・塗装仕上げのチェアがあります。
ナチュラルカラーや濃いブラウンカラー、
ブラックの塗装など、
色を揃えるだけでも空間がまとまります。
③ 「デザイン」に共通点をつくる
そして、
「デザイン」に共通点をつくる方法です。
代表的なところでは、「円形」「四角形」といった
背もたれの形状を揃えるアプローチ。
丸と四角が混ざるとチグハグになりやすいため、
どちらかに揃えると良いでしょう。
また、ウィンザーチェアに見られるような
格子状の背もたれを揃えたり、
アーム(肘置き)の有無を揃えたり。
デザインのどこかに共通点を持たせることで、
全体としてつながりを感じるダイニングになります。
左:ダイニングチェア folk round arm / 右:ダイニングチェア folk
ご紹介した3つのチェアの選び方に共通しているのが、
「何かしら共通点をつくる」ことです。
これは、レピテーションと呼ばれる
インテリアの基本テクニック。
アイテム同士に共通点を持たせることで、
スタイリングに美しさが生まれます。
レピテーションについてさらに詳しく知りたい方は、
ぜひこちらのマガジンもお読みください◎
リセノスタッフの実例集
最後に、実際に自宅のダイニングで
ミックススタイリングを楽しんでいる
リセノスタッフの実例をご紹介します。
① 素材のレピテーション|メディアチーム 木下宅
メディアチーム・木下宅のダイニングでは、
ナチュラルなウッド素材のチェアを
組み合わせています。
形状はバラバラですが、素材を揃えることで
全体としてまとまりのある空間になっています。
木下宅の場合は、素材に加えて
「色」もレピテーションしているため、
チェアの違いが気にならないほどなじんでいます。
軽やかな見た目ながらしっかりとした座り心地で、コンパクトな空間にもおすすめです。
https://www.receno.com/pen/myfavorite/u33/2025-09-24.php② 色のレピテーション|撮影チーム 三原宅
撮影チーム・三原宅のダイニングは、
5脚あるチェアはすべてバラバラですが、
全体として統一感を感じます。
赤みがかった「ヴィンテージレッド」と、
引き締め役の「ブラック」の色をレピテーションし、
孤立したチェアをつくらないようにしています。
このように「複数の色のチェアを組み合わせたい!」
という場合は、どれか1脚が孤立しないように
色のつながりをつくることで、美しく仕上がります。
4人家族の暮らしに選んだ5脚目のチェアは、憧れのウィンザーチェア。
https://www.receno.com/pen/myfavorite/u87/2025-10-09.php③ デザインのレピテーション|制作部 江本宅
制作部・江本宅のダイニングでは、素材と色に加え、
デザインでもレピテーションを取り入れています。
チェアは4脚すべて異なりますが、
ウィンザーチェアの特徴である「格子」の背もたれが
共通しており、美しいまとまりを感じます。
仮にウッドの色味が少し異なっていても、
デザインの共通点があれば
チグハグな印象になることを避けられます。
伸長式ダイニングテーブル folkの魅力とは? 異なるヴィンテージチェアとの合わせ方のコツもご紹介します。
https://www.receno.com/pen/myfavorite/u70/2024-01-15.php組み合わせ方のコツを押さえて、
お気に入りのチェアを揃えましょう。
いかがだったでしょうか。
それでは、今回のおさらいです。
▼ダイニングチェアをバラバラにするメリット
- 個性的で遊び心のある空間になる
- チェアを使い分けられる
- 買い替え・買い足しがしやすい
▼バラバラのダイニングチェアの選び方
- 「素材」に共通点をつくる
- 「色」に共通点をつくる
- 「デザイン」に共通点をつくる
リセノでは「長く愛せるチェアの選び方」として、
「使い心地」「見心地」の2つの観点で、
チェアの選び方を深く解説しています。
もしよろしければ、
こちらも合わせてお楽しみください。
チェア選びについて「選び方が分からない」という方に向けて、見心地・使い心地の観点から紐解いていきます。
https://www.receno.com/pen/vasestyling/u4/2025-02-01.php今回のマガジンが、
皆さまのお部屋づくりのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
































商品部 大原
スタイリスト 吉田
元京都店 舌
お客様係 山崎
リセノ編集部
品質管理 遠藤