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フロアライト「Oak&Oilparch」の企画経緯と
コンセプト設計についてお話しします。

こんにちは。ヤマモトです。

2019年に発売したオリジナル照明「Oilparch pendant」
に、フロアライトタイプが新たに登場します。

「Oilparch」は、オレンジ色の柔らかな光でお部屋を
照らす照明で、レザーが光っているような独特な意匠
と、生活を快適に変える工夫を隠し入れています。

本日のマガジンでは、この照明のコンセプト設計を
改めて紐解いていこうと思います。

ナチュラルヴィンテージなインテリアに合う
「カーフレザー」のような意匠デザイン

oilparchfloorlight-02.jpg

このフロアライトの最大の特徴は、シェード部分の
独特の意匠と質感にあります。

その見た目は、まるで「レザー」のよう。

カーフ(仔牛)のしわのようなランダムな凹凸があり、
その風合いが、レザーのように見えるのです。

でも、実はこのシェードは「紙」でできています。

20190218-opp-23.jpg

エンボスを施した特性の紙に、手作業で1枚1枚手塗り
で仕上げています(2019年の発売から、一貫して社内
にて作業しています)。

それも3種類のオイルを独自に調合し、1枚あたり5回
から6回ほど塗り重ねる、非常に手間のかかる塗装を
施して、丁寧に仕上げています。

「紙に印刷して色を付ける」というのは一般的ですが、
「紙にオイルで塗装をする」というのは、家具屋なら
ではの発想でしょう。

1点ずつ手作業で塗装していくのは、なかなか手間の
かかる作業ですが、印刷ではのっぺりとした均一な
印象しか出ないのに対し、手で塗りこむと独特の陰影
が出来て、ムラのある仕上がりになります。

2019_02_15_9286.jpg

この手間をかけて、紙がまるでレザーのような意匠を
もつ独特のシェードに仕上がります。紙自体がオイル
の塗装に耐える強いものというのもポイントです。

照明は点灯しているときの美しさはもちろんのこと、
日中の消灯している時の美しさも重要です。

Re:CENO productの家具のような「海外の田舎」の
インテリアの様な素朴であたたかな空間づくりにおいて
昼夜問わずしっくりフィットする照明を作りました。

「紙」をシェードにするのは、実は難しい。
独自の仕様にたどり着きました。

oilparchfloorlight-18.jpg

「なーんだ。ただの紙か」

と思われるかもしれませんが、紙をシェードに
仕立てるには、実は細かな苦労があります。

通常、シェードは布などで出来ていることが多いの
ですが、布であれば素材自体に柔らかさがあるので、
シェード布を上下の円形のフレーム部分に巻きつけ
て、固定ができます。

20190218-opp-24.jpg 通常は、フレームに布を巻き付けて仕上げます。

これが今回のように紙の場合、紙は布のように柔らか
さがない為、自由に折り曲げることができず、また、
折りジワもついてしまうので、フレームに巻きつけて
固定することができません。

和紙のように「薄く、軽い」素材であれば、のりで
固定も可能なのですが、この場合フレームを細かく
通したりする必要があり、シンプルな美しいデザイン
にはなりません。
(提灯を思い出してもらえると分かりやすいです)

oilparchfloorlight-19.jpg

今回の紙は、厚いぶん重みがあり、
提灯の手法も使えません。

こんな理由で、紙をシェードに利用するのは簡単そう
に見えて、実は案外実現が難しいのです。

「レザーのような紙シェード」というコンセプトまで
は早かったのですが、この部分をどう解決するかにとて
も時間がかかりました。

解決策は、フレームを無くして浮かせる。

oilparchfloorlight-16.jpg

さて、課題を解決するために、あれやこれやと工夫を
こらすのが、リセノの製品づくりです。

開発当初は、一般的なシェード製作手順である「のり」
で、フレームと紙シェードの固定を試しました。

が、出来上がってすぐは良いものの使っていくうちに
照明の熱でのりの固定が弱まり、シェードがフレーム
から外れて、落ちてしまいます。

どうにかフレームとシェードを留められないかと、
レザーで巻いたり、鋲を打ったりと
いろいろと試しましたがなかなか思い描くような
すっきりとしたデザインにならず、
どうもイメージが違います。

悪戦苦闘の末に思いついたのが

「いっそのこと留めにくいのならば、
 フレームを無くしてしまおう」

という突拍子もないアイディア。

20190218-opp-02.jpg

フレームを無くして、内側からネジでシェードを固定す
るという前例のない方法を試してみたのです。

シェードの内側から上下4箇所のネジで固定することで
本来はあるはずの円形のフレーム自体を無くすことに
成功し、シェードも円形を保つことに成功しました。

外側から見えるのは、金色のマイナス真鍮ネジのみに
なり、すっきりときれいな意匠に。

上下の円形フレーム自体を無くしながらも、ネジで
しっかりと固定することで、きれいな円形を保つこと
が出来たのです。

oilparchfloorlight-20.jpg

上下の円形フレームをなくすことで、
影がなくなり、より独創的なシェードに。

oilparchfloorlight-07.jpg

紙をシェードにする工程で
上下の円形フレームをなくしたことで、
偶発的にもうひとつメリットが生まれました。

それは、上下の「シェードの影」が無くなることです。

下の画像でわかるように、
通常のシェードであれば上下にフレームがあるため
光を通さず、影になってしまいます。

oilparchfloorlight-21.jpg 左/上下に黒い線が出る  右/線が出ない

今回、上下4箇所のネジで留めることで
円形のフレームを無くしたので、
上下の影も出なくなりました。

照明の端から端まで、すべて光っています。

ほんのわずかなポイントですが、これにより、まるで
宙に浮いているかのようなすっきりとした光を放つ、
より美しいフロアライトに仕上がりました。

「こっくり」とした味わいのある空間に。
消灯時の佇まいも、魅力のひとつ。

oilparchfloorlight-13.jpg

この照明は、消灯時も魅力のひとつ。

消灯している姿は、ゆったりと落着きがあって美しく、
独特の存在感を感じます。

お部屋のスタイリングを考えるときには、

  • 上空間 = 目線の高さ
  • 中空間 = 家具の高さ
  • 下空間 = 床

という「空間の高さ」それぞれに効果的にバランスよく
インテリアアイテムを配置することが大切です。

そうでないと、目線の高さに壁しかなく、寂しい印象に
なってしまったりするためです。

oilparchfloorlight-33.jpg

ビフォーアフターの画像を見ていただければ分かりやす
いと思いますが、美しい家具が揃っていたとしても目線
の先のスタイリングが不十分であると、寂しい印象を受
けてしまいます。

oilparchfloorlight-26.jpg
上・中・下にバランスよく配置する

このフロアライトは、レザーのような見た目の存在感が
象徴的であり「上空間 = 目線の高さ」のスタイリング
アイテムとして、良い役割を果たします。

oilparchfloorlight-24.jpg

ソファーの横に置いておくことで、ソファーをさらに
引き立てる役割を果たしてくれるため、お部屋の装飾
としても役立ってくれることでしょう。

また、住宅というのは効率を重視して作られている為、
「角」がたくさんあります。

「角が立つ」という慣用句があるように、角というのは
心理的に緊張感を感じさせます。

oilparchfloorlight-14.jpg

その角を打ち消すために、円形のアイテムを配置する
というのも、リセノが研究して定義したスタイリング
セオリーのひとつです。

この照明を部屋の角に置くことで、円形のシェードに
よって角が見えなくるため、お部屋の緊張感を和らげる
効果も期待できます。

フロアライトとは、インテリアスタイリングを考えるう
えで、想像以上に良い働きをしてくれるのです。

ペンダント照明と「レピテーション」で、
より統一感のあるスタイリングに。

oilparchfloorlight-10.jpg

お部屋に統一感を出すためのインテリアのセオリーと
して「レピテーション(繰り返し)」というものがあ
ります。

お部屋というひとつの空間の中には、さまざまな素材、
カラー、かたち、テイスト(文化)のアイテムが存在
しますよね。

ひとつひとつのアイテムがあまりに共通点がないと、
全体的に雑多な印象になってしまいます。

oilparchfloorlight-27.jpg ペンダントライトとフロアライトの意匠が異なると、統一感に欠ける

そうならないように使用するのが「レピテーション」
というセオリーです。

やり方は、知ってさえいればとても簡単。

共通の要素があるアイテムを選ぶようにするだけです。

要素は主に、

  • 素材レピテーション
  • カラーレピテーション
  • 形状レピテーション
  • 文化レピテーション

といったものがあります。

oilparchfloorlight-25.jpg ペンダントライトとフロアライトをレピテーション

全体がばらばらとしないように、共通の要素を選ぶこと
で、お部屋にまとまった印象を与えることができます。

この照明は「Oilparch」シリーズとしてペンダント照明
も発売済ですので、そちらとレピテーションすることで
個性が強いこのフロアライトも、個性が浮いてしまうこ
となく、お部屋になじませることができます。

生活シーンに合わせて、実用的に。
「調色・調光電球」のLED電球を採用しました。

20230525195955.jpg

セットの電球は「通常のLED電球」と「スマートLED
電球」の2種類から選べるようにしました。

スマート電球とは、調光・調色が出来たり、Googleや
Amazonのデバイスと連携して声で操作できたりする
次世代的な電球です。

明るさの調整

20230525200058.jpg

専用のアプリと連携させるだけで、スマホで
明るさや色味を調整することが可能です。

タイマー機能もあり、大変便利です。

いくつか使用イメージをご紹介します。

普段使いはこれがオススメ!
色味 [オレンジ] × 明るさ [明るい]

oilparchfloorlight-29.jpg

明るさ100%だと、60W相当の明るさを取れるので、
上の画像のように明るく照らしてくれます。

オレンジ色の素敵な空間です。

まったりとした落ち着いた夜に。
色味 [オレンジ] × 明るさ [暗い]

oilparchfloorlight-28.jpg

色味をオレンジ色のままに、明るさをぐっと下げると
より落ち着いた明かりを演出できます。

週末に自宅でお酒を傾けたり、DVDを見たりといった
まったりとしたい時に最適。

寝室にも良い感じです。

やる気を出したい時に最適!
色味 [ホワイト] × 明るさ [明るい]

oilparchfloorlight-30.jpg

リビングやダイニングで仕事や勉強をしたい時には
しっかりとやる気を出す「白色」がおすすめです。

普段は「白色」のいわゆる蛍光灯のような明かりでは、
素敵なインテリアシーンとはいえないですが、必要な
ときだけ変えられるのというは、とっても便利です。

家具に合わせて選びやすい
定番の3色を作りました。

oilparchfloorlight-31.jpg

シェードはオイルパーチで共通ですが、フレームカラー
はリセノの家具と合わせて選びやすい3つの色をご用意
しました。

oilparchfloorlight-05.jpg

いずれもホワイトオークを使用していますので、非常に
美しい木目と、長く愛用できる耐久性を持っています。

ブラウン

oilparchfloorlight-09.jpg

こっくりとした色味を施した「ブラウンカラー」は、
ブラウンの家具と合わせて統一感のあるスタイリング
にぴったり。

oilparchfloorlight-01.jpg

落ち着きのあるミドル色のブラウンカラーですので、
重すぎず、女性にも人気のカラーです。

ヴィンテージレッド

oilparchfloorlight-22.jpg

北欧アンティーク家具によくみられる赤みを帯びた
ブラウンである「ヴィンテージレッドカラー」。

ブラウンカラーよりも明るさがあり、上品な見た目は
味わいのある上質なお部屋づくりにぴったりです。

ナチュラル

oilparchfloorlight-06.jpg

オークの色味をそのまま生かした「ナチュラルカラー」
は、オーク材の良さをもっとも感じられる色です。

さわやかな印象を与えてくれるので、どんなお部屋にも
合わせやすい万能選手です。

こだわりを詰め込んだ「oilparch floor light」
2024年5月29日(水)に発売しました。

oilparchfloorlight-08.jpg

というわけで、新作のフロアライトの企画経緯と
コンセプト設計を紐解いてきました。

5年前に発売した「Oilparch Pendant」は、おかげ様で
たいへん人気をいただき、ロングセラー商品となって
います。

oilparchfloorlight-03.jpg

このフロアライトによって、個性的であったペンダント
ライトをレピテーションで部屋になじませやすくなり
ます。

こっくりと味わい深いお部屋づくりを目指される方は
ぜひご検討いただければ嬉しいなと思います。

また、各店舗でも展示していますので、気になる方は
ぜひとも店舗にて、シェードの風合いやスマート照明
の使い心地などを試していただければと思います。

フロアライト Oak&Oilparch

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