【お知らせ】 ゴールデンウィークの営業と配送について



Web Magazine

ポータブル照明「SIENI TABLE LIGHT」の企画経緯と
コンセプト設計についてお話します。

こんにちは。ヤマモトです。

Re:CENO productから、初となるテーブルライトを
リリースします。

丸みのあるオーク材のベースと、自然素材のジュート
のシェードを組み合わせた、かわいい意匠のテーブル
ライトです。

かわいらしい意匠ですが、生活の「不」を解消する
ための工夫をしっかりと入れています。

本日のマガジンでは、この新作テーブルライトの企画
経緯とコンセプト設計を紐解いていこうと思います。

ダイニングテーブルに、やさしい灯りを。
バッテリー内蔵の「コードレス調光ライト」

20211021-16.jpg

みなさんは、おしゃれなバーなどで、テーブルの上に
キャンドルが灯されていて、暗めの空間で、お酒を
飲んだという経験はありますか?

もしくは、キャンプなどで焚き火をしたり、ランタン
の光だけで夜を過ごしたという経験はありますか?

僕もとっても稀にそういう経験をしますが、どちらも
非日常的で、素敵ですよね。

どちらにも共通するのは「暗い空間に、柔らかな灯り」
があるということです。

この状態は、自然と人の心をリラックスさせる効果が
あるそうです。

20211023-04.jpg

たしかに、キャンプなどで焚き火を囲んだりすると、
普段は話せないようなことを、お互いに言い合えたり
しますよね。

落ち着いた雰囲気のバーでは、1人でもゆっくりと
時間を過ごせます。

以前のマガジンでも、普段暮らしている灯りは、実は
明るすぎるということを書きました。

「BRASS FLOOR LIGHT」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

忙しい毎日だからこそ、たまにはゆっくり落ち着いた
状態で食事をとることは、とても大事なことです。

ただ、おしゃれなバーや、キャンプに頻繁に行くこと
は難しいですし、自宅でわざわざキャンドルを灯すの
も、頻繁にとなると、ちょっと大げさな気もします。

「素敵なのは分かってるけど、なかなかねぇ。」

というのが、僕の気持ちです。

だからこそ「やさしい灯りで、リラックスした食事」
を気軽に実現するために「自宅のダイニングに置けて、
ゆっくり落ち着いて過ごせる様な照明」が欲しいなぁ
と思ったのが、企画のはじまりでした。

20211022-2.jpg

ただ、普通のテーブルライトは、ダイニングテーブル
には置くには、適しません。

なぜなら、コードがあるので、邪魔になるからです。

ダイニングの様に、壁に接していない場所に置くには
コードがない照明が必要です。

いろいろとお店や雑誌を見ながら、コードのない照明
を探していくと、世の中に「コードのない照明」が
無いかというと、そうでもありません。

20211023-02.jpg

例えば「BALMUDA The Lantern」は、充電式の照明です。

また、北欧の名作照明で有名な「Panthella Portable」
という照明も、充電式のテーブルライトです。

20211022-3.jpg

そのほかにもいろいろと見つかるには、見つかります。

ただ、これらの照明を見て僕が感じるのは、できる事
なら、アウトドアのものをダイニングに置きたくない
のと、見た目的にも、金属的なものではないのが
好みだなということ。

また、他の部屋で使うことも想定すると、他の家具と
も馴染みやすい「木の照明」がいいなという風にも
思ったりします。

ほんの少しのフィーリングの相違ではありますが、
なかなかに、これが世の中にはありません。

つまりありそうでない

  • ダイニングテーブルに置ける
  • 他のいろんな部屋に持ち運べる
  • 木を使った意匠

という点を叶えるものを作ろうということで、試作が
スタートしたのでした。

見た目は「家具」ですが、中身は「家電」と
いう新たなアプローチをしました。

20211021-14.jpg

このテーブルライトのもうひとつの特徴は、無段階に
明るさを調整できることです。

正面についている真鍮のスムースダイヤルを回す事で
無段階に調光することが可能です。

20211022-6.jpg

ぽってりと丸い木製部分の中にバッテリーが仕込んで
あり、そのバッテリーの出力を調整することにより、
調光することが可能です。

20211021125123.jpg

バッテリー部分は、見た目にはまったく見えません
から、見た目は「家具」ですが、中身は「家電」の
仕組みで、生活を良くするために、テクノロジーを
取り入れるという、非常に現代的なアプローチです。

ちなみに、この照明は価格を抑えるために海外工場で
生産していますが、最初に生産工場に打診した際には、
初回のミニマムロットが1,000台からという回答があり
ました。

家具の場合は、通常初回ロットは30~50台ですから、
その約10倍の量を作るということです。

「それはさすがに、、、怖いな。。。」というのが
僕の本音で、一緒にモノづくりをしている担当さんも
「これはムリですよね。他の工場を探してみますね。」
という連絡が来ていました。

ただ、生産工場を一から探し出せば、時間もかかるし、
やってくれるところが見つかるとも限りません。
そもそも企画が実現しない可能性が高くなります。

また、ロットを小さくすると、必ずといっていいほど
価格に跳ね返ってきてしまいます。

「この照明が実現すれば、自宅での夕食がきっと
 素敵なものになるはず。」
「忙しい毎日に、自宅時間をもっと素敵にしたい方に
 きっと受け入れてもらえるはず。」

と思い、意を決して、発注を入れることにしました。

20211021-03.jpg

その後の交渉により、なんとか500台でなら受けます
という打診を生産工場からいただき、いよいよ試作
が開始したのでした。

初回台数を多く発注したおかげか、価格についても、
通常のコンセント型照明と変わりないところまで落と
せましたし、そこに「充電式」「無段階調光」の機能
が付けられたので、とても良い製品に仕上がりました。

あとは、なんとか、みなさんに受け入れていただける
ことを祈るのみです(汗)

「無段階調光」機能で、
いろんなシーンにフィットします。

20211021-02.jpg

さて、話が少し脱線しましたので、戻しましょう。

無段階の調光機能の良いところは、明るくも、暗くも
できるという都合のよさです。

20211023-05.jpg

例えば、ベッドサイドに置けば、寝る前の本を
読むときは明るくして使えますし、

20211023-07.jpg

寝る時には、暗くして、常夜灯のようにも使えます。

20211022-14.jpg

ソファーサイドに置いて、リビングを雰囲気良く照らす
多灯照明の一翼を担ってもらってもいいですね。

20211022-13.jpg

玄関にチェアなどを置いて、ぽっと明るい光で人を
出迎えるのも良いと思います。
コードがないと美しいです。

つまりは、いろんな場所で、いろんな用途に使えます。

20211021154323.jpg

ちなみに、明るさは最大120ルーメンです。

電球と比較したところ、おおよそ20Wくらいの明るさ
の照明と同じくらいの優しい明るさでした。

充電コードとコンセントタップも付属してますので、
移動させて使わない方は、常時接続もできます。

「オーク無垢材×ジュート」で、
ぽてんとしたかわいさに。

20211021-08.jpg

さて、見た目の意匠デザインについても、こだわった
ポイントをご紹介しましょう。

意匠デザインは、ヴィンテージ家具にも合うような
イメージで「丸っこくて、ぽてっと」したフォルムに
デザインしました。

ちなみに、製品名の「SIENI(シエニ)」は、フィン
ランド語で「きのこ」のことです。

いろんな場所になじむかわいいフォルムにできたと
思います。

20211022-8.jpg

また、シェードの素材にもこだわりました。

自然なディテール感を感じられるように、ジュートと
コットンの混合生地を採用しています。

「ジュート」とは、いわゆる麻の一種です。

20211022-12.jpg

洋服などで使用される麻とは種類が異なり、独特の
ざらざらとした触感が特徴の麻です。

20211022-4.jpg

一般的にシェードに使われるものよりもディテール感
が強く、日中の灯りを消しているときにも、お部屋の
インテリアとして素敵なものに仕上げました。

20211022-5.jpg

また、シェードは、いろんな角度に振れるように
4つのツメで支えています。

角度を保つために、ツメの形状を数回試作し、ようやく
適度な強さを得ることができました。
ここは、地味に苦労しました。

20211021-12.jpg

これにより、より手元を照らしたいときには、手前を
あげて照明部分を出すことによって、さらに明るく
照らすことができます。

充電は、マイクロUSBで行います。

20211021-10.jpg

充電は、付属のマイクロUSBコードで行います。
もちろん、市販のものもお使いいただけます。

5時間のフル充電で、6.5~60時間使えますので、
夕食 ~ リビング ~ 寝室といった感じで、持ち運び
んで、いろんな部屋で使うことも可能です。

20211021-01.jpg

充電中は青く点滅し、完了すると青点灯に変わるので
充電状況も一目でわかります。

20211023-08.jpg

また、置く場所を固定するイメージで使われる方は、
通常の照明のように、コンセントにつないだまま
使っていただくことも可能です。

20211022-7.jpg

ちなみに電球部分は一体型LEDで、40,000時間程度は
持つ計算です。

1日10時間点灯させても、10年はもつ計算ですので、
長くご愛用いただければと思います。

こだわりを詰め込んだ「SIENI TABLE LIGHT」
2021年10月27日より予約発売を開始します。

20211021155133.jpg

というわけで、新作照明の企画経緯とコンセプト設計
を紐解きました。

リセノでは、多灯照明でお部屋を照らすということを
推奨しています。

暮らしにあった照明の選び方

落ち着きのある照明計画は、仕事や学校、家事終わり
にほっと一息つきたい夜を、ぐっと快適なものに
変えてくれます。

その中でも、滞在時間の長いダイニングの居心地を、
良くしてくれる世の中にない製品が完成しました。

ぜひとも、自宅を素敵なバーような、週末のキャンプ
のような、ゆったりとリラックスできる空間にする為
のアイテムとして取り入れてもらえればと思います。

10月27日オンラインにて予約販売を開始しまして、
東京店・京都店の展示も含めて、お届けできるのは
12月中旬を予定しています。

ぜひ、楽しみにお待ちいただければと思います。

Re:CENO product|SIENI TABLE LIGHT

20211021-13.jpg

みんなの保存数:178

暮らしにあったダイニングの選び方

雑貨・食器特集

リビング家具特集
リセノ初の書籍出版
リセノ初の書籍出版
センスのいらないインテリア
ナチュラルヴィンテージを知る
インテリアを学ぶ
インテリアを楽しむ
リセノのこと
特集
人気の連載

「Re:CENO product」の最新記事 4件

2023年12月25日(月)
Re:CENO product

ナポレオンシェルフ「H/A WALL SHELF」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

アンティーク意匠を復刻したウォールシェルフをリリースします。

BM 山本 16
2023年12月27日(水)
僕と私の愛用品

【お家で使ってみた。】スタッフ3名が、復刻家具「ウォールシェルフ H/A」をレビュー

フランスのアンティーク家具を復刻。今回は、5つの「コーディネート実例」と「アイテム選びのコツ」についてご紹介します。

編集部 江上 9
2023年10月12日(木)
Re:CENO product

オーダーテーブル「OAK TABLE」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

「Re:CENO product」から初めてとなる「カスタムオーダー対応」のテーブルをリリースします。

BM 山本 7
2024年3月06日(水)
Re:CENO product

シートクッション「folk Seat cushion」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

新プロダクトとして、オリジナルのチェアにフィットする「シートクッション」をリリースいたします。

BM 山本 3

「Re:CENO product」の人気記事 4件

2021年2月11日(木)
Re:CENO product

フェザーソファ「AGRAカウチ/1.5人掛け」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

AGRAシリーズに新たに仲間入りする「カウチソファ」「1.5人掛けソファ」について、利用シーンとともに紐解いていきます。

BM 山本 639
2019年8月06日(火)
Re:CENO product

「folk伸長式ダイニングテーブル」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

「伸長式」「楕円形」に仕上げたオリジナルダイニングテーブルについて、設計コンセプトを紐解いていきます。

BM 山本 538
2020年2月22日(土)
Re:CENO product

フェザーソファ「AGRA」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

Re:CENO productから2年半ぶりに登場する新作ソファの企画経緯とコンセプトをご紹介します。

BM 山本 372
2020年9月04日(金)
書斎の基本

ユニットシェルフ R.U.Sでつくる、「デスク」の魅力をご紹介します。

ユニットシェルフだからこそ、気軽に取り入れられる「デスク」としての魅力をご紹介します。

店舗MG 岩田 335

インテリアを学ぶ、楽しむ、好きになる。
『Re:CENO Mag』