多灯照明、必要な明るさなど照明選びに必要なポイントを解説します。
https://www.receno.com/pen/vasestyling/u4/2025-03-07.php公開日 2026年08月10日(月)
お部屋が暗いのは、照明の数が原因かも。
わが家で実践する多灯照明のつくり方
こんにちは。編集部の武尾です。
照明はきちんとつけているのに、
なんとなくお部屋が暗い。
そんなふうに感じたことのある方も、
多いのではないでしょうか。
こちらは、わが家のダイニングで
ペンダントライトだけを
つけた状態です。
テーブルの上は明るいのに、
お部屋の隅は暗いまま。
かといって明るい電球に替えても、
今度は光が均一すぎて、
のっぺりとした印象になってしまう。
そして、こちらが同じダイニングに
灯りを分けて置いた状態です。
実は、暗く感じる原因の多くは、
照明そのものが暗いことではなく、
照明が1つしかないことにあります。
リビングも同じ考え方で、
4か所に灯りを置いています。
そこで今回は、その解決策となる
「多灯照明」という考え方と、
わが家での配置を、実際に
暮らしてみて感じたことも交えながら
ご紹介します。
お部屋が暗いのは、照明の「数」が足りないから
日本の住宅では、天井の中央に
シーリングライトを1つ取り付けて、
それだけでお部屋全体を照らす方法が
長く主流でした。
これを「一室一灯」と呼びます。
① 1灯だけでは、お部屋の隅まで光が届かない
光は、光源から離れるほど
急激に弱くなります。
天井の中央に1つしかなければ、
四隅や壁ぎわには光が届ききらず、
暗がりが残ります。
中央は明るいのに、なんとなく
お部屋全体は暗く感じる。
ここで「もっと明るい電球に」と
考えたくなりますが、1つの光源を
強くしても、中央だけが明るくなって
のっぺりと単調な印象になってしまうことも。
ちなみに、明るさを表す単位は
ワットではなく「ルーメン(lm)」。
買い替えのときは、
ルーメン数を見比べてみてください。
② 明るくするほど、のっぺりしてしまう
もうひとつの問題は、
天井の1灯を強くすると、
お部屋から影がほとんど
なくなってしまうことです。
私たちが空間に奥行きを感じるのは、
明るい部分と暗い部分の差、
つまり「陰影」があるからです。
陰影がなくなると、空間は平坦に見えます。
明るいけれど、居心地がよくない。
オフィスのような雰囲気に
なってしまいます。
③ 照明以外の要素も、少し関わっています
カーテン、窓ぎわの背の高い家具、
床色やラグ。
こうした要素も、
お部屋の明るさに関わっています。
カーテンを昼間はレース1枚にする。
ラグやクッションカバーを
明るい色に替えてみる。
こういった工夫にも効果があります。
とはいえ、賃貸のお住まいでは、
窓の位置も壁の色も変えられません。
だからこそ、自分の意思で
変えられる「照明」から
手をつけるのが、
いちばん確実なのです。
解決の鍵は、照明を「足す」という考え方
そこで取り入れたいのが、
「多灯照明」です。
ひとつのお部屋に複数の照明を配置して、
それぞれの光を組み合わせて
明るさをつくる方法をいいます。
天井の1灯を強くするのではなく、
フロアライトやテーブルライトといった
小さな灯りを足していく。
そうすることで、
光が届かなかった隅にも明かりが灯り、
お部屋全体の明るさが底上げされます。
しかも、光源が分かれているぶん、
ほどよい陰影も残ります。
明るいのに、平坦ではない。
この両立ができるのが、
多灯照明の大きな魅力です。
足すならどれ? 照明の種類と、置く場所
ひとくちに「照明を足す」といっても、
種類はさまざまです。
| 種類 | 置く場所 | 得意なこと |
|---|---|---|
| ペンダントライト | ダイニングテーブルの上 | 手元を明るくし、空間の主役になる |
| フロアライト | お部屋の隅・ソファ横 | 床から天井まで、広い範囲を照らす |
| テーブルライト | サイドテーブル・棚の上 | 手元と、その周辺をやわらかく照らす |
| ブラケットライト | 壁面 | 壁を照らして、明るさと奥行きを出す |
| ポータブルライト | どこでも | 充電式で、必要な場所に移動できる |
とくに手軽に取り入れやすいのは
お部屋の隅などに置くフロアライトです。
高さが130cmを超えるものを選ぶと、
照らせる範囲が広くなります。
ポータブルライトも手軽です。
充電式なのでコンセントが要らず、
必要な場所へ持ち運べます。
テーブルライトも、棚の上など
ちょっとした場所に置けます。
まずは、このあたりから。
明るさの目安は、1畳あたり15〜20W
リセノでは、必要な明るさの目安を
1畳あたり15〜20W(白熱球換算)
としてお伝えしています。
8畳なら120〜160W程度。
これを1つの照明でまかなうのではなく、
3つから4つで分け合うイメージです。
注意したいのが、
LED電球の場合の数え方です。
本体に書かれた消費電力(7Wなど)
ではなく、パッケージの
「◯W形相当」の数字で
計算してください。
光の色は「電球色」で揃える
光の色は「色温度」と呼ばれ、
「K(ケルビン)」という単位で
表されます。
数字が小さいほど、
オレンジがかった暖かい光になります。
- 電球色(2700K前後)
......オレンジがかった、あたたかい光 - 温白色(3500K前後)
......電球色と白のあいだの、やわらかい光 - 昼白色(5000K前後)
......自然光に近い、白い光 - 昼光色(6500K前後)
......やや青みのある、明るい光
くつろぐリビングやダイニングでは、
すべての照明を電球色で揃えるのが
おすすめです。
わが家のダイニングは、4か所に灯りを置いています
ここからは、わが家の実例です。
ダイニングでは、天井・壁・
キャビネットの上・テーブルの上と、
4か所に灯りを置いています。
大事なのは、それぞれ
「高さ」と「場所」が違うということ。
順にご紹介します。
① 天井|テーブルの手元を照らす、主役
まず、テーブルの真上に
ペンダントライトを吊るしています。
graf の「waft(ワフト)」です。
テーブルの手元をしっかり
照らしてくれる、主役の灯り。
ただし、これだけでは、
ダイニング全体は明るくなりません。
だからこそ、残りの3か所が要ります。
② 壁|壁ぎわの暗さを、なくす
2か所目は、壁です。
ここは、天井の光が
いちばん届きにくい場所でした。
壁そのものが明るくなると、
その反射で
まわりまでふわっと明るくなります。
使っているのは、リセノオリジナルの
「Lumoa(ルモア)」。
充電式なので配線工事が要らず、
壁に掛けるだけで設置できます。
③ キャビネットの上|目線より下に、光を置く
3か所目は、ダイニングの端にある
キャビネットの上です。
椅子に座ったときの、
目線より少し下に光がある。
天井から降ってくる光だけでは
得られない、落ち着いた明るさが
加わります。
④ テーブルの上|小さな灯りで、雰囲気をつくる
最後は、テーブルの上。
持ち手のついた、充電式の
小さなポータブルライトです。
これは明るさのためというより、
雰囲気づくりのため。
食事の時間だけ灯すと、
小さな灯りだまりができて、
ぐっと心地よくなります。
このように、4つの光が
違う高さ・違う場所から届くことで、
ダイニング全体が均一ではない、
けれど十分に明るい空間になります。
わが家のリビングも、4か所に灯りを置いています
続いて、リビングです。
こちらも同じく4か所。
天井・お部屋の隅・ソファの横・
テレビボードの上に置いています。
① 天井|シーリングライトは、ほとんど使っていません
リビングの天井には、
シーリングライトも付いています。
ただ、夜はほとんど点けていません。
使うのは、掃除をするときや、
しっかり明るくしたいときだけ。
それでも困らないのは、
残りの3か所が
支えてくれているからです。
② お部屋の隅|いちばん暗い場所を、埋める
暗さの解消にいちばん効いているのが、
この場所です。
天井の照明から最も遠く、
光が届いていなかった
お部屋のいちばん暗い隅に、
背の高いフロアライトを置いています。
ここに1つ足すまでは、夜にソファで
本を読もうとすると、どうしても
手元に影が落ちていました。
今は、その一角が
いちばん居心地のいい場所です。
③ ソファの横|手元で、明るさを変えられるように
3か所目は、ソファの横です。
コードレスの充電式なので、
コンセントの位置を気にせず
置くことができます。
夜、テレビを見るときは暗めに。
本を読むときは少し明るく。
手元で光の量を変えられるのは、
思っていた以上に便利です。
④ テレビボードの上|低い位置に、もうひとつ
4か所目は、テレビボードの上。
丸いかたちの、小さなライトです。
テレビの横に光をひとつ置くと、
画面とまわりの明るさの差が
小さくなります。
低い位置の光があることで、
お部屋に奥行きが出て、
広く感じられるようになります。
多灯照明を始めるときの、3つのコツ
「4つも照明を置くのは
大変そう」と思われたかもしれません。
ですが、最初から
全部そろえる必要はありません。
わが家も、少しずつ足していった結果、
今のかたちになりました。
① まずは、いちばん暗い隅に1灯だけ足す
最初の1つは、
フロアライトがおすすめです。
置く場所は、お部屋を見回して
いちばん暗いと感じる隅。
一度に完成させようとせず、
暮らしながら増やしていくほうが、
失敗が少ないかと思います。
② 光源は、高さを散らして配置する
天井(シーリング・ペンダント)、
目線の高さ(ブラケット)、
腰の高さ(フロア)、
手元(テーブル)。
このように高さがばらけていると、
空間に立体感が生まれます。
③ コンセントとコードの居場所を、先に決める
4つ置けば、コードも4本。
延長コードが床を這っていると、
せっかく整えた空間が
雑然として見えてしまいます。
そこで、はじめにコンセントやコードの位置も含めて
検討するのがおすすめです。
充電式のポータブルライトを選べば
コンセントが遠い場所にも手軽に
照明を置くことができます。
「パンテラ ポータブル」「SIENI」「ソフトスポット」を実際に使ってみました。
https://www.receno.com/pen/lightings/u32/2023-04-24.php
わが家でも、壁ぎわのフロアライトは
コード式、テーブルや棚の上は
充電式、と使い分けています。
なお、照明そのものの選び方は、
こちらの記事でも解説しています。
多灯照明、必要な明るさなど照明選びに必要なポイントを解説します。
https://www.receno.com/pen/vasestyling/u4/2025-03-07.php灯りを足して、暗いお部屋を心地よく変えていきましょう。
最後に、今日の内容を整理します。
- お部屋が暗く感じる原因の多くは、
照明の明るさではなく、照明の数にある - 天井の1灯を強くしても、隅は暗いまま。
むしろ、のっぺりとした空間になる - 解決策は、フロアライトや
テーブルライトを足していく「多灯照明」 - 明るさの目安は1畳あたり15〜20W。
同じ空間では、光の色を混ぜない - 始めるなら、まずはいちばん暗い隅に、
フロアライトを1つ
照明は、住まいの中で数少ない、
自分の意思で変えられる要素です。
窓の位置も、壁の色も変えられない。
それでも、灯りをひとつ足すだけで、
お部屋の明るさも居心地も変えられます。
まずはお部屋を見回して、
いちばん暗い場所を探すところから
始めてみてください。
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