
コントラストの心理効果で、インテリアに深みを与えるセオリーについて紐解いていきます。
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もしかすると、最初のうちは決めることが多くて、
大変に思えるかもしれない「お部屋づくり」。
お家を建てたり、買ったり、借りたりするために、
ネットでいろいろ探して、内覧をして、契約をして、
引っ越して、家具を買って、日用品を買って......と、
とにかく、やることがたくさんあります。
ただ、やることが多いはじめの頃は、とても大変に感
じるかもしれませんが、お部屋が出来上がっていく過
程は、ワクワクとして、楽しいものでもあるでしょう。
僕たち自身もインテリアを楽しむ経験をしてきた中で、
お部屋づくりの楽しさは、3つから成り立っていると
思います。
それは、
の3つです。
もっとかみ砕くと、
です。
自分の個性に合わせて、自由に編集できるというのは
とても楽しいですよね。
特に上手になってくると、自分なりのルールでお部屋
を模様替えしたり、季節ごとにアレンジを楽しんだり、
新しいアイテムを取り入れたり。
家具を揃えて、お部屋を整えて、雑貨を買ってみたり、
お花を飾ってみたり、雑誌を手に取ってみたりと、気
が付いたら、お部屋のことを考える時間が増えている。
それは、もう「自分の大好きな趣味」と言えるのでは
ないでしょうか。
この記事では、そんな「インテリアが趣味」となって、
いつまでもお部屋づくりを楽しみ続るための「コツ」
の様なものをご紹介していきます。
せっかく毎日が良くなるインテリアを学んだんだから、
いつまでも楽しみ続ける趣味にしましょう。
インテリアを趣味として楽しみつづけるためのアイデ
アとして、1つは
「季節ごとの変化をお部屋に取り入れて、楽しむ」
ということです。
日本は、春・夏・秋・冬と、それぞれの季節を楽しむ
豊かな文化がありますから、インテリアも季節に合わ
せて、いっしょに楽しもうということです。
花や植物は、季節を感じるもののひとつですね。
花や植物は、お部屋に季節の豊かさを与えてくれます
し、気軽にお部屋の雰囲気を変えてくれます。
街のお花屋さんで、数百円程度で買ってきて、お気に
入りの花瓶に挿すだけ。それだけで、毎日の場所が豊
かな気持ちになります。
お部屋を彩るをお花を選んで、お部屋に飾るのは、
とても楽しい瞬間です。
お花は、殺風景になりがちなテーブル上を手軽に彩ってくれる
直線が集中する空間には、丸いスツール+複雑性のあるお花を組み合わせて、柔らかい雰囲気をつくる
殺風景になりがちな洗面所にも、複雑性のあるお花で彩りを
時計が飾ってある近くなど、よく目を向ける場所にお花を飾ると都度気分があがる
季節の枝ものは、お花よりも長持ちしやすい
季節を楽しむ2つ目のアイデアは、ファブリックを変え
ることで、お部屋の雰囲気を変えるアプローチです。
いちばん変えやすいのは、ソファーカバーやクッション
カバーですね。
春・夏は、リネンなどのカバーを使用することで、見
た目にもさわやかで、肌触りも良いので、快適に使う
ことができます。
爽やかな装いで、気分もうきうきしそうですね。
また、秋・冬は、徐々に寒くなりだすため、見た目に
も触り心地にも、暖かさを感じるカバーに変更するこ
とで、季節の移り変わりを演出することができます。
ソファーはカバーを変えられるものを選んでおくと、
この様に季節の変わりを楽しみながら、清潔・快適に
季節を楽しむことができます。
夏の寝室コーディネート
冬の寝室コーディネート
ラグマットも、季節に合わせて入れ替えることで、
より快適に過ごすことができます。
また、足からの肌触りが変わったり、大きな面積の
印象が変わることで、お部屋に変化を与えることが
できます。
例えば、春・夏は、ジュート(麻)などの天然素材の
ものや、薄手のファブリックを使うのはどうでしょう。
見た目にも軽やかで、足下から季節を感じることも
できます。
秋・冬には、足元からの底冷えを防ぐ意味でも、毛足
の長いラグマットに変えることで、体の冷えを抑える
と同時に、ふかふかと気持ちの良いリビングにする意
味もあります。
ファブリックは、面積の大きい部分を占めるので、
変えた時の印象の変化も大きく、模様替えのような
楽しさがあります。
使わないラグマットは、きれいにメンテナンスして、
クローゼットで半年間のお休みに。
1年中おなじファブリックで過ごすのも良いですが、
趣味として楽しむ意味でも、清潔・快適に過ごす意味
でも、季節に応じて変化を楽しみましょう。
夏のリビングコーディネート
冬のリビングコーディネート
インテリアを楽しみつづける中で、自分だけの場所を
自分なりの嗜好で作り上げていくことは、自分の作品
を作るような楽しさがあります。
お部屋のスタイリングにおいて大事な要素のひとつは、
「住む人の個性が垣間見える = 個性」が表現され
ていることです。
日々暮らすお部屋が、心からリラックスできる空間に
するために、自分がもっとも心地よく、好きだと思え
る要素を、お部屋にちりばめるのがおすすめです。
家具などの生活の基本を整えないといけない住み始め
には余裕がなくて、個性まではなかなか入れづらいも
のです。
ですから、住みながら、徐々に自分らしいアイテムを
1つ、また1つと足していくのが、余裕をもって楽しむ
趣味としては、とても良いでしょう。
五感に訴えかけるようなお部屋のひとつの個性は、
空間の「香り」です。
良い香りを嗅ぐことは、心からのリラックスにも
つながる大事な要素です。
ルームディフューザーなどをインテリアに取り入れて
自分好みの香りで、お部屋に「香りづけ」を行いましょう。
代表的なのは、「リードディフューザー」を取り入れる方法
香り付きの「アロマキャンドル」。火の揺らぎにも癒される
煙がゆらゆらと漂う「お香」も癒しのアイテム
最近は、幸せを呼ぶとされる「パロサント」も人気
「ルームフレグランス」と「アロマオイル」。使わないときは、ウォールシェルフに飾ってインテリアに馴染ませる
香りと同じく、五感に訴えかける要素のひとつに挙げ
られるのが「聴覚」、すなわり「音」です。
「音を楽しむ」ための自分好みの音楽をお部屋に流す
ことで、さらに空間にリラックス感を与えてくれます。
お部屋に良い音楽を流すためのオーディオ機器を導入
することで、おうちの時間はさらに良いものになるで
しょう。
自分好みのお部屋で、自分の好きな音楽を聴くこと。
これはとても良い趣味と言えますね。
インテリアとして映える「チボリオーディオ」は、ダイニングにも馴染む
アレクサとも連動しているため、幅広い音楽に触れることができる
古いスピーカーは、役目を終えたあともインテリアになる
サブスクの時代ですが、アナログに音楽を楽しみたい方も多いはず。CDは本よりも薄いため、カラフルであってもインテリアとして馴染みやすい
ヴィンテージボードの上に置けば、CDプレイヤーもインテリアに
好きなモチーフをお部屋に取り入れるのも、自分好み
のお部屋づくりを楽しむために、良いアイデアです。
たとえば、好きな動物のオブジェなどは、どうでしょう。
クマであったり、シカであったり、鳥であったり。
自分が好きなモチーフをお部屋に取り入れることで、
お部屋に自分なりの個性が与えられますし、好きな物
を飾ることは、見るたびに癒しを与えてくれます。
もちろん動物に限らず、自分が好きなレコードを飾った
り、ファッションアイテムを飾ったり、蒐集している
たくさんの置物でもかまいません。
自分が好きなものを、お部屋に飾って「愛でる」という
ことが、自分なりの個性を発揮したお部屋になるのです。
オブジェ、ヴィンテージランプ、愛読書etc...
曲線が際立つアイテムは、モチーフとして主役になりやすい
オブジェにもなるキャンドルホルダーは、一石二鳥のアイテム
寂しい壁の余白には、鳥のオブジェがおすすめ
小物をたくさん持っている方は、ウォールシェルフを使うと細々したアイテムが、まとまって見える
最後にご紹介するのが、自分の愛着の沸くアイテムを
インテリアに入れ込むアイデアです。
長くインテリアを趣味として楽しんでいく中で、とも
に時間を過ごしたアイテムたちがお部屋にあることは
生き物と同じように「ともに長い時間を過ごした子」
といったニュアンスで、愛着を感じるようになります。
愛着を感じるものがお部屋に増えていくことで、
暮らしはより豊かになるのです。
長く使い続けられるデザインと品質の家具は、使って
いくうちに、どんどんと愛着が増します。
オーク材などの経年による表情の変化は「経年変化」
といって、独特の味わいをました「家具の趣きの成長」
として、むしろプラスに捉えられます。
北欧ヴィンテージ家具と呼ばれる1950年~60年くらい
の家具たちは、新品よりも人気がありますね。
また、経変変化だけではなく、子供が小さい頃につけて
しまったテーブルのキズや、ともに時間を過ごしたソ
ファーなども、同様に深い愛着を感じます。
また、家具でなくとも長く好きで飾っているアートや
オブジェや花瓶、ずっと使い続けている食器など、い
つも当たり前にそこにあるインテリアたちは、愛着と
ともに情緒性を帯びてきます。
実家に帰ったときに食べる「母の味」と似ているかも
しれませんね。
現在は「ファストインテリア」と呼ばれるような安価
で、手軽に手に入る家具や雑貨もたくさん出てきてい
ますが、安く手に入れたものほど、簡単に捨ててしま
いがち。
最初は高いと感じても、良い品は長く使い続けるだけ
の品質がありますし、長く使い続ければ、結局費用対
効果は、安価な品よりも良くなります。
毎日の暮らしに紐づくアイテムだからこそ、愛着が
沸くまで使い続けられるような品を選べると良いですね。
長く使いたいと思えるものに出会うために、まずは「ヴィンテージ雑貨」から好みを探ってみる
今は亡き北欧のガラス作家の名作オブジェ。小ぶりだが、存在感がある
木製の名作チェアやスツールは、経年変化によって、長くじっくり育てていく楽しさがある
北欧では、チェアやスツールを子供や孫に受け継ぐ文化がある
未来のヴィンテージを育てるには、木製アイテムの他に、レザー製品や真鍮製品もおすすめ
愛着の沸くものの代表は、思い出のアイテムたちです。
旅行に行った時に買ってきた民芸品やおみやげ、
みんなが写った思い出の写真たち。
また、子供が小さい時の写真や、子供が描いた絵など。
自分の記憶と合わさるように残された「想い出」のこ
もったアイテムたちは、愛着の沸くアイテムの代表格
です。
想い出のアイテムたちをお部屋に飾ることで、豊かな
気持ちがよみがえったり、自分の部屋だけの個性が表
現できたりします。
思い出のフォトコーナーに名作ランプを合わせると、こなれた印象に
フレームにおさめると、子供が描いた絵がアートに早変わり
小さいサイズの落書きは、フレームの中にまとめるとインテリア性がアップ
絵がカラフルでインテリアに馴染ませにくい場合は、クローゼットの内扉に貼ると、開くたびに癒される
旅先で出会った民芸品を、寂しい壁に飾る
生き物として捉えることができる「植物」は、まさに
育てるという表現がぴったりであり、育てていく中で
愛着を感じるインテリアアイテムのひとつです。
日々の水やりをしながら、成長を感じたり、必要なケ
アを施したり、植え替えという引っ越しをしたり。
いっしょに暮らしているともいえる植物は、お部屋に
彩りを与えてくれる「アクセントアイテム」としての
活躍はもちろんですが、それ以上に「愛着を感じる」
アイテムとして、お部屋に彩りを与えてくれます。
大きい植物も良いですし、小さな植物でも良いです。
いくつかの植物をお部屋に取り入れて、育て方を学び
ながら、育ててみましょう。
インテリアとしての愛着をもっとも感じやすく、趣味
として、時には話しかけたりもする「同居人」として
心を癒してくれることでしょう。
ヒメモンステラは、育てやすく手軽に手に入るため、初心者におすすめの植物
お部屋の角には、大型植物を置くと空間がまとまる
葉っぱが細かい植物は、上品な印象に
小型の植物は、棚やスツール上に置いて高さを出す
剪定した葉っぱは「押し花」にするのも良し
今回は、ポイントスタイリング編の最終回として
「インテリアを趣味にして、楽しみ続ける」のお話を
書いてきました。
「お部屋づくり」と聞くと、暮らすために必要な家具
を買って、カーテンを買って、ラグを敷いて......と、
暮らし始めの場面にフォーカスがあたり、揃ったら終
わりとなりがちです。
でも、日々の暮らしの中心となるのがお部屋ですから、
せっかくなら快適に暮らしたいし、日々を大切に過ご
すために、常に楽しみながら、新鮮さも感じたいです
よね。
いつも同じ服では、用は足りるものの楽しくありません。
ですから、常にインテリアを楽しみ続けられるように
「趣味のように楽しみつづけよう」というのが、僕た
ちの思いです。
ぜひ、多くの人たちが、インテリアの楽しさを知り、
趣味として、いつまでも楽しく、快適なお部屋づくり
を楽しみ続けていただけることを願っています。
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続いては、ポイントスタイリングの最後のセオリー
「コントラスト」について学びましょう。
コントラストの心理効果で、インテリアに深みを与えるセオリーについて紐解いていきます。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-11-22.php
リセノの各店舗には、リセノの提唱する「センスのい
らないインテリア」のセオリーについて研修を受け、
社内試験に合格したスタッフが在籍しています。
記事だけでは分かりづらいところや、具体的なセオリ
ーの使用方法などについては、ぜひ店舗にてスタッフ
にご質問いただければと思います。
※おかげさまで土日祝についてはたくさんのご来店を
いただく関係上、ゆっくりとご案内が難しい場合が
ございます。
平日などは比較的ゆっくりとご案内できますので、
宜しければご検討くださいませ。
各店舗の空き状況のご確認や来店のご予約は
以下よりお気軽にお問い合わせくださいませ。
「ふつうのお家を、美しく」というテーマのもと、お部屋を美しくスタイリングするためのセオリーを提唱し、オリジナルの家具や雑貨を展開するインテリアブランドです。
https://www.receno.com/shop/店舗で働くインテリアプロスタッフの経歴や、住んでいるお部屋をご紹介しています。インテリアの知識だけでなく、リセノ家具の体感としてのご案内もいたします。
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